AGCグループでは、お客様に満足いただける「製品およびサービスの品質向上」のためのプロセス改革と、「CSの視点を日々の仕事に入れ込む」という社内意識改革の浸透により、事業活動のあらゆる面での質の向上を目指しています。
AGCグループ各社で働く私たちは、経営方針 Grow Beyond 「成長基盤の構築」を達成するために、本ガイドラインを行動原則(=AGCグループのDNA)として、お客様及び社会等のステイクホルダーから信頼を得られるよう行動します。
AGCグループは、安全性と環境に適切に配慮しながら、優れた品質の製品およびサービスを開発し、お客様の満足と信頼を得るために、各部門でISO9001などを活用した品質マネジメントシステムを構築・運用し、継続的に有効性と効率の改善を行っています。各事業部門では事業の形態に合わせ、独自に内部監査やレビューを実施し、PDCA(計画・実行・評価・改善)サイクルを回しながら品質向上に向けた継続的な改善を進めています。また、CSR室によるグループ横断的な品質 モニタリングも実施し、マネジメントシステムの有効性の確認を行っています。
品質推進体制
AGCグループは、AGCグループ品質マネジメント基本要綱に従って各事業部門が自己完結型で品質マネジメントを推進する体制を構築しています。
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AGCグループのISO9001およびISO/TS16949※4認証取得状況(2010年12月末現在)
| 所在地 | 認証組織数 |
|---|---|
| 日本 | 29 |
| アジア | 23 |
| 欧州 | 62 |
| 北米 | 14 |
| 合計 | 128 |
※ 認証組織内のAGCグループ従業員カバー率85.4%
※4 自動車部品のグローバル調達基準を満たす自動車業界向けの品質マネジメントシステム規格
Voice
自動車ガラス事業の「拠点の目線に立った」製品品質拠点監査

AGCガラスカンパニー
日本・アジア事業本部品質保証室
河野 和也
製品品質監査を実施するときに大切なのは、監査を受ける側の視点に立つことだと考えています。本社の指摘を押しつけるような監査では、受け手に納得感が生まれないため、日常業務に忙殺される製造拠点では、改善への真剣な取り組みを期待することができないからです。そこで、私たちは「監査の心得」として、
(1)押しつけの指摘でなく監査を受けた拠点にとって有益な気付きの機会とする
(2)やらされ感でなく、受け手の自主的な改善意欲を促す
(3)コミュニケーションの向上により両者が率直に意見を言える関係を構築する
をまとめ、監査メンバーのDNAとして受け継いでいます。製造拠点の目線に立った監査を心掛けることで、拠点での自主的な改善が進むようになり、クレーム件数を大幅に低減させることができました。
今後も、製造拠点とのコミュニケーションを図りながら「監査の心得」を踏まえて、製品品質監査をさらに進化させていきます。
AGCグループでは各事業部門で製品法的要求事項リストを作成し、製品に関連する法令・規制要求事項の明確化を図ることで、法規制への遵守を徹底しています。2011年1月には、法規制の中で特に検査方法などが規定されているものを明確にし、見える化の推進を行っています。
AGC旭硝子では、「消費生活用製品安全法に関する実施規程」を制定し、重大製品事故が発生した場合には、消費者庁への速やかな報告ならびに危害拡大防止を行う体制を構築しています。また、品質意識の向上を図るために、年1回担当者を対象に勉強会を実施しています。2010年度は、消費者庁と消費者安全法についての勉強会を実施しました。さらに消費者庁や独立行政法人製品評価技術基盤機構(nite)が公表している製品事故情報からAGCグループの製品安全に参考となる情報を収集・分類し、社内への情報発信を開始しました。
2010年度の重大製品事故報告件数は0件でした。
消費生活用製品安全法 重大製品事故報告フロー
AGCグループでは、各部門の特性に沿った品質教育を実施し、必要に応じて、品質問題事例をもとにした品質コンプライアンス教育も実施するなど、品質意識の向上に努めています。
2010年は、他社で発生した品質問題事例を収集・分析し、グループ内への情報発信を開始しました。また、グループ内の 2拠点にて「人為ミス未然防止研修」を試験的に実施し、ヒューマンエラーによる品質不良の発生を防止する取り組みを開始したほか、AGCガラスカンパニーでは、国内の各工場で、グループ内外の品質問題事例を紹介する教育を実施しました。
AGCグループ(日本)では、品質管理に対するグループ内の意識を高め、製品品質の向上を図ることを目的に、従業員に対して品質管理検定(QC検定)の取得を奨励しています。QC検定とは、品質管理に関する知識を評価するもので、(社)日本品質管理学会によって認定されます。2010年度は、173名のグループ従業員が検定に合格しました。
QC検定合格者数の推移
AGCグループでは、「CS(Customer Satisfaction)の視点を日々の仕事に入れ込む」をキーワードとして、全従業員が日々の仕事の中でCSを実現することを推進しています。
CSは「お客様満足」と訳されますが、AGCグループではこの「お客様」を市場のお客様だけではなく、製品や情報など「自分の仕事の結果(価値)を受け取る人や組織」と定義し、グループ内の次
工程なども含めています。このCS活動は、従業員一人ひとりが、自分の仕事に関わる人はすべて「お客様」という意識を浸透させ、工程や価値のつながりを経て、最終的に市場のお客様へ、より安心で価値の高い製品やサービスを提供することを目的としています。
2010年度は、「CS」がAGCグループのDNAとして定着するた
めに、組織の自己評価を行うための経営品質に関する簡易アセスメントプログラムを開発しました。
Topic
複層・三層ガラスのトレーサビリティを向上(欧州)

識別コード
AGCガラスカンパニー(欧州事業本部)は、2008年以降に製造された同社のガラス製品に関する情報を簡単に入手できるサービスを専用 のホームページ※4で紹介しています。欧州の多くの家庭やオフィスには複層・三層ガラスが導入されていますが、これらのガラスの間のスペーサーと呼ばれる部分にプリントされた識別コードを入力すると、その製品の正式名称、性能、ガラス構成、製品の保証期間などの情報を入手できます。ベルギー、オランダ、ルクセンブルクで開始したこのサービスは、現在は中央ヨーロッパの国々でもご利用いただけます。このようなサービスの提供により、AGCグループは、一般のお客様に対する信頼性向上に取り組んでいます。
※4 サービス地域:ベルギー、オランダ、ルクセンブルク、チェコ、スロバキア、ポーランド
「VOC(お客様の声)起点のCS活動を向上させていきます」

AGCガラスカンパニー(日本・アジア事業本部)
AGCグラスプロダクツ社
「AGCカスタマーセンター」
AGCガラスカンパニー(日本・アジア事業本部)・ビルディング事業部と、建築用加工ガラスの製造・販売を行うAGCグラスプロダクツ社共通の「AGCカスタマーセンター」は、2010年度に約40,000件のお問い合わせにお答えしました。お客様から直接いただく声を全件記録し、製品開発・改善をはじめ、販売促進、営業活動、流通支援、市場開拓、品質保証など多岐にわたって活用・反映しているほか、ホームページ上の「よくあるQ&A」でも紹介しています。
有用な情報を収集させていただき、適切な情報を提供するためには、製品周辺知識と応対品質を恒常的にみがき上げることが欠かせません。専門スタッフが「仮のお客様」となって、参加企業に対して予告なしに電話をかけ客観的に評価採点する、(財)日本電信電話ユーザ協会主催「企業電話応対コンテスト」の工業・公益部門において、「AGCカスタマーセンター」は2009年度11位に続き、2010年度優秀賞(全国153社中2位)を受賞しました。引き続き、最前線にてお客様満足のために研鑽を積んでいきます。
多岐にわたるお客様からのお問い合わせに、迅速かつ効果的に対応

AGC化学品カンパニーお問い合わせ対応チームのメンバー
AGC化学品カンパニーは、幅広いお客様から多種多様なお問い合わせをいただきます。そこで、多岐にわたるお問い合わせ内容に迅速かつ効果的に対応するため、2007年に「お問い合わせ対応チーム」を発足させ、それまで個別に対応していた機能を集約しました。現在では、製品はもちろん、品質、環境、製品含有化学物質、CSRなどについて、年間3,000件を超えるお問い合わせにお答えしています。さらに、過去のお問い合わせ内容をデータベース化し、イントラネットで情報を共有することにより、より迅速かつ効果的な対応を可能にするだけでなく、お客様の潜在的ニーズを製品開発などへ活用することも図っています。
これからも継続的な改善とお客様満足度の向上を行い、AGC化学品カンパニービジョンである「Chemistry for a Blue Planet」の実現を目指します。

「CSの視点を日々の仕事に入れ込む」ためのポイントをまとめたハンドブックを7言語(日本語・英語・中国語簡体字・中国語繁体字・韓国語・タイ語・インドネシア語)で発行・配布
「CSの視点を日々の仕事に入れ込む」を浸透・定着させるための支援プロセス

Voice
品質保証業務のCS向上により、作業効率や製品品質の向上を実現(台湾)
AGCディスプレイグラス台湾社
品質保証部
液晶ディスプレイ用ガラス基板を製造するAGCディスプレイグラス台湾社・品質保証部では、一人ひとりが、CSの視点を日々の仕事に入れ込む活動に取り組んできました。
具体的には、まず、自分の仕事を受け取る人・組織が求める価値をしっかりと把握するため、仕事を受け取る側に要望や自分の仕事の評価を直接ヒアリングしました。これに基づき、品質異常発生時の連絡ルートの変更などの改善活動に取り組んできました。その結果、同社全体の作業効率や製品品質の向上につなげることができました。この活動は、最終的には、社外のお客様の満足度向上にもつながっていくと考え、今後も継続して実施していきます。
お客様目線の仕事の実践(韓国)

CS視点を実践している韓旭テクノグラスのメンバー
フラットパネルディスプレイ用ガラス基板を製造する韓旭テクノグラス社は、より一層の事業成長を図るため、CSセミナーやCS対話会へ参加し、「CSの視点を日々の仕事へ入れ込む」活動の実践を進めました。その結果、業務の質や技術力の向上や、お客様との新たな連携が生まれるなどの効果がありました。さらに、品質・コスト・納期・安全の面でサービスが向上したとして、お客様からの表彰もいただきました。今後もCSを追求することで、さらなる成長を図ります。
AGCグループでは、従業員一人ひとりが「CSの視点を日々の仕事に入れ込む」を実践し、お客様へより高い価値を提供していくことを目的に、部門の特性に応じた教育を展開しています。具体的には、受講する部門によって内容を変えたCS対話会およびCSセミナーを開発し、CS対話会では事業運営者・経営者層向けのセルフアセスメントやビジネスコーチング、CSセミナーでは工場などの改善活動に役立つ従業員向け研修を実施しています。2005年にセミナーを開始してから、2010年度末までに計331回、6,367名が受講しました。
2010年度CS教育研修(AGCグループ日本・アジア)
| セミナー名 | 対象 | 内容 | 参加人数 |
|---|---|---|---|
| CS対話会 | 主に役職者 | CSの視点を入れ込んだ経営について | 358名[21回開催] (うち海外は218名、7回) |
| CSセミナー | 役職者・ 一般社員 |
CSの基本と実践のポイント | 1,173名[69回開催] (うち海外は339名、21回) |