2007.10.30 弊社市原市千葉工場の地質汚染対策について
(その8)

旭硝子株式会社

旭硝子(株)千葉工場(AGC)並びに関係会社である旭ペンケミカル(株)千葉工場(APC)は、千葉県市原市の両社工場の地質汚染に対応するため、汚染機構解明調査および浄化対策を実施しております。

今回は、2005年8月以降の調査・対策の進捗状況について報告します。

この間、2006年3月29日(第6回報告会)、2007年3月22日(第7回報告会)において学識経験者並びに千葉県環境生活部、市原市環境部の皆様に対し、進捗状況について説明させていただきました。その際に適切なご指導を賜り、その後の調査・対策に反映することができましたことを感謝いたします。

  • 汚染機構解明調査及び浄化対策について
    1. 1-1 第1上部帯水層の浄化対策状況について
      AGC、APCエリアともにウエルポイント工法によるガス吸引と揚水を併用した対策とモニタリングを継続しております。また、CMXエリアにおいても2006年6月から汚染機構解明調査を開始しました。
      ここでは各エリア毎にその状況について報告します。対策地点については図-1を参照して下さい。
      図はPDFにてご覧頂けます
      図-1 対策エリア位置図(PDF 74KB)
      1. ①AGC ACMエリア
        2002年3月開始から2007年2月までのウエルポイント工法による累積除去量は表-1のとおり28,668kgですが、単位時間当たりの除去量が低下してきたことから、2006年11月より実施した現況把握調査、周辺の詳細調査結果をもとに、対策井として13井を新設しました。この新設井についてはスパージングなど、より最適な活用方法を検討しています。
        表‐1 AGC ACMエリアのVOCs累積除去量
        表‐1 AGC ACMエリアのVOCs累積除去量
      1. ②APC エリア
        2006年1月より新たに反応ヤードでの浄化を開始し、タンクヤード、蒸留ヤードの計3箇所でウエルポイント工法による対策を実施しています。2002年8月開始からの累積除去量は表-2のとおり26,194kgです。
        表‐2 APC エリアのVOCs累積除去量
        表‐2 APC エリアのVOCs累積除去量
      1. ③CMX エリア
        2006年6月から、改めて第1上部帯水層の詳細調査を開始し、これまでに観測井を19箇所に新設しました。
        この中で最もVOCs濃度の高い観測井はCW2-Aで、本年6月のモニタリングの結果は、TCE 7.8mg/ℓ、PCE 0.28mg/ℓ、cis-1,2 DCE 13mg/ℓでした。使用履歴の無いcis-1,2 DCE が高濃度に検出され、塩化ビニルも検出していること等から、嫌気性微生物による脱塩素化反応が進行していることが示唆されました。
        また、ACM、APCエリアと同様に、深度方向の高濃度汚染範囲は浅層部およそGL-3m付近に存在するシルト薄層部までであることを、単元調査法により確認しました。
        なお、透水性の低いシルト薄層部の浄化はウエルポイント工法による揚水とガス吸引併用法では困難であり、本エリアにおいて、より適切な浄化手法を検討してまいります。
    2. 1-2 汚染機構解明調査・浄化対策技術の検討について
      汚染物質の除去を迅速に、かつ効果的に進めるための新技術の動向に注目しています。当工場としては操業の安全性を担保できる調査・対策手法であることが選定の重要なポイントとなります。
      高圧ガス保安法、消防法、石油コンビナート等災害防止法に基づく様々な制限事項に抵触しないことは勿論として、生活環境への二次的な影響も事前に評価する必要があり、慎重に検討しています。
      1. ①汚染高濃度部の検出方法について
        当工場では第1上部帯水層のDNAPLを含む高濃度汚染部の的確な把握と除去が最優先事項と認識しています。しかし地上部では製造設備、貯留設備、架構、配管類、地下部にはこれらを支持する基礎杭が密集するプラントエリアではボーリング調査自体が危険であり、関連法に抵触する場合があります。
        これに代わる物理探査手法として、2005年12月より高密度電気探査、地中レーダー探査、比抵抗トモグラフィーの応用試験をAPCエリアで実施し、ボーリング調査結果との比較検証を行ってきました。現時点では実用化には至っていませんが、こうした非破壊的な調査手法については今後も検討してまいります。
      2. ②嫌気性バイオレミディエーションについて
        APC表層部地下水試料を用いた、ラボにおける適用性試験の結果では、塩素化エチレンを脱塩素可能とされる微生物(Dehalococcoides属菌)を確認し、TCE初期濃度10mg/ℓのレベルが2週間、cis-1,2 DCEも9週間で基準未満となりました。
        一方、2006年5月から12月の間、APCエリアのタンクヤードにおいて、約200㎡、深度もGL-3m付近のシルト薄層上部までの限定した範囲でパイロット試験を実施しましたが、栄養剤注入井近傍を除いては充分な効果が認められませんでした。
        しかしながら、地層の堆積履歴、汚染の深度分布、地下水(または宙水)の流動状況などをさらに詳しく解明し、栄養剤の地下への注入・拡散制御を適切に実施できれば有効な手法であることを再認識しました。
        今後も、CMXエリアを含めて検討してまいります。
  • 遮水壁揚水井について
    1. 2-1 揚水の状況について
      敷地境界部に設置した遮水壁の内側および外側に、第1帯水層下部、第2帯水層の各地層単元毎にスクリーンを有する揚水井を設置し、揚水とモニタリングを継続しています。既報告のとおり、第1期設置26井は2003年4月から、第2期設置19井は2005年6月から揚水を開始しています。
      なお、揚水井から浄化設備までの配管は、当初は北側護岸沿い(道路の海側)に沿って敷設してきましたが、万一フランジ部等から漏洩した場合、海域に流出する可能性があったことから、コンクリートプレキャストのトレンチ、マンホールを路面下に配置し、2007年5月までに全ての配管をこの中に敷設し直しました。
    2. 2-2 揚水に伴うVOCs除去量について
      2003年4月から揚水を開始後、2007年2月までの累積除去量を表-3に示します。
      表‐3 遮水壁揚水井のVOCs累積除去量
      表‐3 遮水壁揚水井のVOCs累積除去量

【 ご 参 考 】

2005年08月18日
弊社千葉工場敷地内の土壌・地下水汚染への対策について(その7)
2004年08月12日
弊社千葉工場敷地内の土壌・地下水汚染への対策について(その6)
2003年12月03日
弊社千葉工場敷地内の土壌・地下水汚染への対策について(その5)
2003年03月27日
弊社千葉工場敷地内の土壌・地下水汚染への対策について(その4)
2002年12月26日
弊社千葉工場敷地内の土壌・地下水汚染への対策について(その3)
2002年07月23日
弊社千葉工場敷地内の土壌・地下水汚染への対策について(その2)
2002年07月22日
対策検討会 第2回中間報告 (PDF 244KB)

(正式名称:「旭硝子株式会社千葉工場及び旭ペンケミカル株式会社千葉工場に係る土壌・地下水汚染浄化対策検討会」第2回中間報告)

2002年02月13日
弊社千葉工場敷地内の土壌・地下水汚染への対策について(その1)
2001年12月28日
対策検討会 中間報告 (PDF 14KB)

(正式名称:「旭硝子株式会社千葉工場及び旭ペンケミカル株式会社千葉工場に係る土壌・地下水汚染浄化対策検討会」中間報告)

2001年05月14日
土壌・地下水調査結果及び今後の対策について

【 お問い合わせ窓口 】

旭硝子株式会社 千葉工場 総務グループ 
平山 TEL 0436-23-3121

旭硝子株式会社 広報・IR室      
箕田 TEL 03-3218-5408