海の神秘と地球のメカニズムが眠る深海。日本の潜水調査船「しんかい6500」は、水深(すいしん6,500mまでもぐることができます。そのときの圧力は、1平方cm当たりなんと650kg。気圧にすると地上の650倍にもなります。こうしたすごい水圧に耐えるために、人間は耐圧殻(たいあつかく)という、チタン合金でできた球の中に入ります。そこに特殊な樹脂の窓がとりつけられていいて、深海の観察ができるようになっています。深海の水圧に耐えるため、窓は小さく、厚さは14cmもあります。


(上)潜水調査船しんかい6500は1989年完成 (写真提供:海洋科学技術センター)
(下)チタン合金のコントロール室 (写真提供:海洋科学技術センター)
■ガラスで浮力を作り出す
深海では浮力が不足するため、潜水艇にはできるだけ比重の軽い素材が使われますが、そんな浮力材としてもガラスが活躍しています。それがシンタクチックフォームと呼ばれる素材。顕微鏡でないと見られないほど小さな(直径10ミクロン?100ミクロン)、中に空気を入れた無数のガラス球を強度の高い高分子樹脂で固めたものです。0.54という比重で、1平方cm当り1.2トンの圧力に耐えることができます。  

浮力材(顕微鏡写真)
 
■深海魚はなぜ水圧でつぶれない?
海の中では深くもぐればもぐるほど,水の重さが増していきます。これが水圧。では、深海魚はどうして水圧で押しつぶされないか? それはほとんどの深海魚は,ふつうの魚がもっている浮き袋という器官をもっていないからです。水圧は空気を押しつぶすはたらきをします。だから魚の体で,水圧に押しつぶされるところは,空気の入った浮き袋だけ。浮き袋を持たない深海魚はつぶされるところがどこにもないから深海でも生きていけるのです。
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