グループビジョン“Look Beyond”を実現するうえで、最も成長が期待されている電子部材事業。 AGCグループの次代の稼ぎ頭となる新規事業を創出し、確立していくことがミッションだ。 「エレクトロニクス業界の発展を支えていくのは我々の製品であり、サービスである」という強い使命感のもと、製造・販売・開発すべてにわたりチャレンジを続けている。
ダイナミックに変化するエレクトロニクス市場。その目まぐるしい動きにあわせて、技術革新も加速している。そんな世界で、次代を担う高機能部材・部品を次々と求められているのが電子部材事業だ。現在の取扱品は、高純度炭化珪素、合成石英などの半導体プロセス部材や、CCD用光学フィルターなどの光部品、プラスチック光ファイバ、光ピックアップ用素子など。多様な領域に多彩な製品を供給することで、その使命を果たしている。それらの製品に共通するのは、ガラスや化学、セラミックスで培ったさまざまな基盤技術だ。たとえば、半導体プロセス分野では、旭硝子独自のエンジニアリングセラミックスが、その強みを発揮している。半導体の製造に不可欠な熱処理工程において、高品質のシリコンカーバイド(高純度炭化珪素)を導入しているのが特徴だ。また、材料合成技術をベースとした光学部材も半導体の高性能化を支える重要な部材として機能している。回路の設計がより細密になるにつれて、ステッパー用の光源は短波長化させる必要があるが、ここで威力を発揮するのが、純度の高い合成石英ガラスで造られたレンズやフォトマスクの基板なのである。 2011年1月からは、ディスプレイと電子部材、2つの開発部隊が統合され、双方が得意とする技術のシナジー効果を発揮すべく、新たな開発テーマに挑んでいる。成果は新製品というかたちになって次々と現れるはずだ。
半導体、オプトエレクトロニクス、光通信などの分野で、AGCグ ループが製品を供給し、事業を着実に拡大してきたのは、強みとす る素材づくりの技術を活かしてきたからに他ならない。技術革新が ハイピッチで進むエレクトロニクス業界では、そうした技術を駆使し て市場ニーズに対応する力や、その前提となる情報感度が求められ る。そのなかで、電子部材事業では製造・販売・開発の一貫した体 制を構築し、競争力の向上に努めている。 すなわち、営業部門は、その使命として開発・生産技術部門にユー ザーニーズを迅速に伝えていく。開発・生産技術部門はさまざまな 制約のなか、開発・生産技術を駆使してニーズの具現化に努める。 その意を受けた製造部門は、ものづくりの世界でそれらニーズを製 品につくり込んでいく。まさに製造・販売・開発の一体化で、現場で は当たり前のことを当たり前に進めていくことが求められる。 ただし、既存サプライチェーンの中だけで製品やものづくりを考え ていたのでは、ビジネスは拡大していかない。そこで営業やマーケ ティングが一段高い視点からシーズとニーズを結びつける働きをす る。一眼レフのデジタルカメラ用光学フィルターを、自動車用バック モニターのカメラに応用するといった事例のように、今後はお客様 の業界の垣根を越えたビジネス展開が広がっていくだろう。
電子部材事業では、市場の変化をいち早くキャッチアップするため、製品開発を加速している。たとえば、優れた省エネ性能で急激に需要が拡大しているLED照明だが、高出力化・高輝度化・長寿命化といった新たなニーズを受けて開発されたのが、ガラスセラミックス基板「GCHP™」(ジーチップ)だ。またコストダウンのために大型化が求められる半導体製造プロセスに対応するラージサイズフォトマスクや、逆に薄型化・軽量化が必要とされる半導体の製造に貢献するバック・グラインド(BG)基板など。こうした製品は、ダイナミックに変化していくお客様のニーズに「スピード重視」で応えてきた成果といえるだろう。これからも電子部材事業は市場ニーズの変化を敏感に捉え、スピード感をもって製品を開発、事業化を推進していく。