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これからもたしかな成長を
続けていくには 「挑戦する旭硝子」のDNAを 忘れないことだ。 ![]() ![]() |
旭硝子という会社を一言で説明するなら、いつの時代にも変わらないリーディングカンパニーだということです。1907年(明治40年)に創立された旭硝子は、日本で初めて板ガラスの量産化に成功し、わが国のガラス産業をスタートさせました。以来、百年以上にわたり、今、ないものを創り、産業を興す方針を貫いてきたのです。ブラウン管用ガラスバルブでテレビの普及を、フロート法板ガラスで高層ビルの建設を、自動車ガラスでモータリゼネーションを可能にしてきました。そして最近でもフラットディスプレイ用ガラス基板やさまざまなエレクトロニクス関連製品、多くの化学品などを次々と生み出しています。つまり旭硝子は単なるガラス会社に留まらず、「材料+機能」によるまったく新しい価値の提供することで、社会の進歩を牽引してきた会社なのです。
なぜ、旭硝子は挑戦を続け、多様な事業を創出することができたのか? その理由は、先輩たちから引き継いできた「易きになじまず、難きにつく」という伝統の精神のおかげです。私たちは新たな課題に挑戦するとき、大きい成果が得られると信じれば、あえて遠く、険しい道を選んでいきます。そのもっともいい例が、フロート法による液晶用ガラス基板の生産でしょう。溶解したガラス素地を溶かした金属の上に浮かべて平滑で平坦な板ガラスにするこの製法は、高精度を要求される液晶用ガラス基板では、実現しないと考えられていました。しかし旭硝子は、他社が他製法を選択する中、他社との差別化を図るため、あえてフロート法による生産を選択し、そして成功させたのです。液晶用ガラス基板市場への最後発の参入にもかかわらず、今日の優位性があるのは、あえて険しい道を選んだ結果といえるでしょう。 またケミカル分野でも、塩を電気分解して生産する方法において、公害の心配のある水銀法から安全なイオン交換膜法に換える技術を確立したのは旭硝子です。 これら事例は、旭硝子の「挑戦の歴史」の一部にすぎません。私たちは、今後も新製品、新技術、新事業への挑戦をもっと活発に行うという意志を広く知っていただくために、未来に向けての経営方針Grow Beyondを策定し、発表しました。そのなかでもっとも重要なミッションは「成長基盤の構築」です。2030年までの中長期的な市場構造の変化を見据え、3つのポイントにフォーカスしていきます。 Grow Beyond「成長基盤の構築」 ポイント1:第2のグローバリゼーション AGCグループは、欧州や北米における有力企業の買収、アジアや東欧地域における生産拠点の設立と運営といった積極的なグローバル化戦略により、今日の地位を築いてきました。日本、北米、欧州を中心にする市場ではトップクラスのシェアを誇っています。 しかし、BRICsをはじめとする新興国の成長は、市場構造の変化を急激に促しました。それに伴い、2030年にはガラスの需要が現在の2倍以上になるといわれています。また、原油や資源の価格高騰が続けば、消費立地型ではなく、エネルギーコストで優位性が期待できる地域に生産拠点を立地する必要が出てくるでしょう。 これらの地域はそれぞれ特有のニーズをもっており、日米欧の市場とは異なる成長の軌跡をたどることが予想されます。したがって、従来のグローバリゼーションの同心円的な延長上ではなく、タイムリーな投資と異なるビジネスモデルの構築による異次元のグローバリゼーションが必要だと考えています。 Grow Beyond「成長基盤の構築」 ポイント2:地球温暖化問題に技術力で貢献する ガラス産業はエネルギー多消費型のビジネスであるからこそ、地球温暖化問題には真剣に取り組まなければいけません。このような考えから、AGCグループでは自らの技術で貢献できる分野を積極的に探し、多くの対策を進めています。たとえば、ガラス製造プロセスの全面的な見直しによる革新的な省エネルギー化、太陽電池や高断熱性窓など環境保全に役立つ事業の推進、温室効果ガスの回収や分解処理技術の確立など、全社レベルで新たな取り組みに挑戦しているのです。 Grow Beyond「成長基盤の構築」 ポイント3:ガラス技術立社 AGCグループの成長の源であったガラス関連技術をさらに磨き、他社の追随を許さない圧倒的な優位性を確立するのも、成長基盤の構築には欠かせない戦略です。時代ごとに新しい技術が加えられ、「古いようで新しい素材」であるガラスは、フラットパネルディスプレイ用基板や電子材料分野などの成長を見ればわかるように、まだまだ新しいビジネスを創出してくれるパワーをもっています。それだけに、今までできなかったような生産技術力や高機能の商品、新たなビジネスモデルを構築していくことで、成長を確固たるものにしていくのです。
Grow Beyondは旭硝子とAGCグループの未来に向けての方針ですが、これを実行できるのは私ではなく、組織を構成する社員一人ひとりにほかなりません。したがって、「人は力なり」という信念を改めて強く意識するようになりました。若いころ、私は自分の努力だけで仕事ができると考えていたことがあります。エンジニアリング部門にいたため、良い設備さえ導入すれば生産性は上がると思い込んでいたのです。しかしそんな考え方は、絶対にうまくいきません。工場も人で動いているのですから、周りを巻き込んで新しいムーブメントを起こしていかなければ何も変わらないのです。それに気づいたことで、大きな組織を動かせるようになりました。 ただ、ここでつけ加えておきたいのは、私たちは決して安易な仲間意識だけで仕事をしているわけではないということです。すべての社員が主体性や自発性を発揮し、それぞれの役割を果たしながら、全体として強いチームになる。それが「人は力なり」の考え方が目指す理想の組織なのです。 したがって、「教育さえしてもらえば仕事はできる」と考えるような他人頼みの人は旭硝子には必要ありません。もちろん、人材育成のためのさまざまな制度やシステムは整えていますが、それらはあくまで、自分で勉強していこうと考える前向きな人にチャンスを与えるためのものなのです。 旭硝子が成長し続けてきたのはこうした人材力があるからであり、それを大事にし、次の成長につなげていくことが、私にとって大きな経営課題なのです。 |



















































