2020年12月14日製品リリース

透明で電磁波を遮蔽・吸収するガラスを開発

AGC(AGC株式会社、本社:東京、社長:島村琢哉)は、従来ではなかった透明で電磁波を遮蔽・吸収するガラス「WAVETRAP(ウェーブトラップ)」を開発しました。本製品は2021年中の販売開始を目指しています。

IoTの本格普及に伴いさまざまな人や物がネットワークで繋がり、私たちの生活は日々便利で快適になっています。一方で通信量が増大し多様な電磁波が飛び交うことにより、ネットワークの混線や通信の誤認識、機器の誤作動や故障などが発生するリスクがあります。これらのリスクを軽減するために電磁波遮蔽性を持つパネルやフィルムを用いることで電磁波の影響をコントロールすることが可能ですが、発泡樹脂のような従来の製品では、高い透視性を確保することが困難でした。

AGCはこの課題を解決するため、独自のガラス複合化技術と電磁波制御技術を用いて、ガラスの高い透視性を活かしつつ、電磁波を遮蔽・吸収できるガラス「WAVETRAP(ウェーブトラップ)」を開発しました。また、高い耐候性・耐水性・耐熱性を併せ持ち、高さ:3.6m、横幅:1.2mまでの大型サイズへの対応も可能です。
本格的なIoT時代の到来を迎え、あらゆる人や物がネットワークに繋がることが求められる中、AGCグループは経営方針 AGC plus の下、戦略事業領域としてエレクトロニクスを掲げ、お客様に新たな製品づくりを目指していきます。

※ 商標登録出願中

ご参考

電磁波遮蔽タイプ 「WAVETRAP-S」
高い透視性を保ちながら、電磁波を遮蔽するガラス
構成:    特殊接着層に金属メッシュを挟みこんだ合わせガラス
性能:    開口率 最大78% / 電磁遮蔽性能 60dB(1GHzの場合)
用途:    <電磁波から人体・通信機器・センサーなどを保護する場所>

            -家電・通信機器・電子機器・医療機器・輸送機器
            -生産設備・各種検査室・電波暗室などの開口部・間仕切りなど

 

電磁波吸収遮蔽タイプ 「WAVETRAP-AS」
高い透視性を保ちながら、電磁波を遮蔽および吸収するガラス
構成:    特殊接着層で金属メッシュおよび電磁波吸収機能を持つ膜を挟みこんだ合わせガラス
性能:    -電磁波吸収性能20dB

            -電磁波遮蔽性能60dB
            (915MHzの場合)※使用環境やニーズに応じて、吸収帯域は設計可能
用途:    <電磁波遮蔽タイプの用途例に加え、通信障害・誤作動対策を求められる場所>

            -ETC・RFID(近距離無線通信)センサーゲートの開口部・間仕切りなど


◎本件に関するお問い合わせ先:
AGC株式会社 広報・IR部長 玉城 和美
担当:宮川
TEL: 03-3218-5603
E-mail: info-pr@agc.com