CAREER 01 ベテラン対談
CAREER 01

ベテラン対談

入社して10数年。今や文字通り会社の中核を担う立場となった2人が、
ともに取り組んだプロジェクトを振り返りつつ、会社の魅力や仕事のやりがいなどについて語り合いました。
PROFILE
  • 井上 真
    井上 真
    Makoto Inoue
    電子カンパニー ディスプレイ事業本部 生産統括部
    2003年入社/理工学研究科物質科学専攻修了
    学生時代は無機材料について学ぶ。専攻を生かせる企業探しをするなか、AGCに出会う。「固化した液体」とも呼ばれ古くも新しいガラスに魅せられ、AGCへの入社を決意する。ガラス製造現場を経験した後、本社で製造現場を統括する立場となる。
  • 高井 知明
    高井 知明
    Tomoaki Takai
    電子カンパニー ディスプレイ事業本部 営業統括部
    2001年入社/法学部卒
    学生時代、黎明期にあった液晶ディスプレイに興味を持つ。液晶ディスプレイに重要な役割を果たすガラスに惹かれ、AGCへ入社を決める。入社後は、ディスプレイ用ガラスの営業を担当し、液晶ディスプレイビジネスの拡大とともにキャリアを重ねた後、現在の営業管理部門へ異動。
※所属部署は取材当時のものです。
  • theme01

    プレッシャーに挑み、
    難しいプロジェクトを成功させる

    プレッシャーに挑み、難しいプロジェクトを成功させる
    高井
    井上さんって、一見クールなんだけど、生産現場に対してはとても熱い思いを持っているよね。今回のAN Wizus※の量産立ち上げプロジェクトでも、絶対に失敗できないっていうプレッシャーの中、井上さんなら任せておいて大丈夫、という安心感があった。
    井上
    前モデルのAN100から15年ぶりの新製品、しかも量産は垂直立ち上げということで、正直、かなり厳しいミッションでしたよね。
    高井
    どこが一番大変だった?
    井上
    個人的にはそれまでのAN100と違う組成のガラスを大量生産したことがなかったので、予期せぬ問題が起きるんじゃないかと。特に生産歩留まりには苦労するだろうなあと思っていて、実際に最初はここで苦労しました。
    高井
    そうだね、AN Wizusは加熱処理の際に発生するガラスの熱収縮率(コンパクション)が非常に小さいのが特徴だけど、この特徴が生産にあたってはやっかいだったね。
    井上
    そうですね。コンパクションが小さい分、高い温度で生産しなければならないわけです。それは品質に与える影響が非常に大きいから、温度管理をはじめ、その他の運転条件の管理がこれまで以上に非常にシビアでした。
    高井
    外気温にも影響されるそうだね。
    井上
    ええ。季節によって日中の温度は大きく変わりますから、どうしても生産ラインも影響を受け、品質変動が起きてしまいます。そこで変動を予見した上で最適なオペレーションを行うようにしましたし、外気温度の変動影響を受けないような条件出しにも注力しました。
    高井
    そういうデリケートなことも、井上さんがずっと現場に張り付いてくれたから安心だったよ。製造現場で10年のキャリアを持っているし、知見も技能も確かだし。
    井上
    いやあ、なんとか量産立ち上げに成功した時は、ホッとしましたよ。
    高井
    我々営業サイドとしてはお客さまに対して「できます」と言って販売しているし、お客さまの期待も高まっているから、もう後には引けない状態だったからね。でも、井上さんが張り付いてくれていたから、量産成功は間違いなしだと信じていた。
    井上
    高井さんはいつも冷静で、どんな時でも顔色を変えないじゃないですか。高井さんが普段通り冷静でいてくれたので、私も落ち着いて取り組めました。逆に高井さんが「これじゃマズい」と言い出したら本当にマズいんだと思っていますから(笑)。
    高井
    確かに(笑)。
    AN Wizus:スマートフォン、タブレットPCなどの高精細ディスプレイ用パネル向けの世界最高の超低熱収縮特性を有するガラス基板。スマートフォンやタブレットPCでは、低温ポリシリコン液晶や有機ELなどの高精細パネル需要が拡大しているが、これらの高精細パネルでは製造工程における高温での熱処理によるガラス基板の収縮が、パネルの品質や生産性に大きく影響する。そのため、高精細パネルに用いるガラス基板は熱処理による収縮が小さいことが求められる。
  • theme02

    トップランナーだからこそ
    チャレンジしなくてはならない

    トップランナーだからこそチャレンジしなくてはならない
    井上
    高井さんはずっと営業の現場で活躍されて、まさに営業のプロフェッショナルという印象です。
    高井
    今は本社の営業統括部として、管理的な立場にいるけどね。
    井上
    私は製造の上流の方で仕事をしているので、どうしてもお客さまの声が耳に入りにくいんです。本来それではダメで、お客さまのことも当然知っておかなくてはならないんですが、どうしても距離が離れてしまいますから。その意味でも、高井さんの教えてくれるお客さまの情報ってありがたいんです。
    高井
    お客さまに対して常にアンテナを張っているのが我々営業の役目だからね。
    井上
    今回のプロジェクトについて、営業として苦労したのはどんなことでしたか。
    高井
    やっぱりトップシェアを握っているということの責任の重さ。AN Wizusの立ち上げが上手くいくかどうかは、我々の直接のお客さまであるパネルメーカーだけでなく、さらにその先の端末メーカーのビジネスにも影響を与えるからね。影響力が大きいから絶対に失敗できないという責任の重さは、ひしひしと感じていた。
    井上
    トップランナーならではの宿命ですよね。
    高井
    私が営業管理に異動した2008年頃に比べると高精細液晶パネルの市場は4倍ぐらいに膨らんでいる。この市場の拡大に合わせてAGCの存在感も大きくなり、現在ではほぼすべての高精細液晶パネルメーカーでAN100を使っていただいている。万が一にもAN Wizusの量産立ち上げが失敗されることは許されなかった。
    井上
    トップランナーだからこそチャレンジしなければならなかったのが、AN Wizusでしたからね。スマートフォンの高精細競争が激しくなるなか、我々がそれに対応したガラス基板の市場投入を最初に行うのは、必然だったと思います。
    高井
    個人的にも、今回のプロジェクトは印象深いよ。本社側の窓口として営業戦略を立て、営業の各現場をまとめ上げていくということで、自分がこれまで築いてきたものをフル動員して取り組んだ感じがあったし、すべてを出し切ったという達成感が得られたと思う。
    井上
    私も同感です。本社の生産統括として現場に指示を出し、時には現場に行って応援して、本社と現場の両方を体験できたことで、一段階レベルアップできたという実感があります。
  • theme03

    若手に責任を持たせ、
    成長させる風土

    若手に責任を持たせ、成長させる風土
    井上
    今回のプロジェクトでも実感したけれど、AGCは少数精鋭で、一人ひとりに大きな責任を持たせてくれる会社。そんなことを入社2、3年目から実感しながら仕事をしてきたと思う。
    高井
    実は私、新入社員の時に工場立ち上げのプロジェクトにアサインされたことがあるんですよ。当時は、右も左も分からない新人がやるような仕事じゃないと思ったし、ネコの手も借りたいぐらい忙しいからかり出されたんだと割り切っていましたが、今になって振り返るとそうじゃなかったんだと気づきました。
    井上
    というと?
    高井
    新入社員も仲間の一人だから、結果も求めるし、失敗すれば叱る。そんな風土の中で仕事をさせることで、早く育てていこうという考えだったんです。
    井上
    その通り。若手でも責任ある仕事を任されると、次第にそれが当たり前だと思うようになるし、今では逆に自分が若手社員にそれを求めるようになっている。
    高井
    そういうカルチャーが根づいているから、AGCでは人が育つんでしょうね。上司を肩書きでなくて“さん付け”で呼ぶのも、仕事のしやすさにつながっていると思います。
    井上
    その意味でも、学生の皆さんには、“ここで働きたい”という直感のようなものを大切にして欲しいと思う。私はAGCの技術や事業に惹かれたところもあったけれど、最終的な決め手はやっぱり“人”。この人たちと一緒に働きたい、この職場なら頑張れると感じて入社を決めたんだ。この直感は外れではなかったと思ってる。
  • theme04

    プロフェッショナルとして、
    さらに勝負を続けていく

    プロフェッショナルとして、さらに勝負を続けていく
    井上
    高井さんは法学部でしたっけ?
    高井
    そう、法学部。ちょうど液晶テレビやプラズマテレビが脚光を浴びていた頃で、そこから薄型ディスプレイ向けにガラスをつくっているAGCに興味を持つようになったんだ。井上さんは、材料専攻だったっけ?
    井上
    無機材料を研究していました。それでガラスの会社に興味を持ったんです。
    高井
    技術者としては、ガラスのどういうところが魅力なんだろう?
    井上
    ガラスって非常に特殊な材料なんです。高い透明性を持っているのに一般的なプラスティックなどと違って熱に強くて表示部材に使いやすいとか、構造的には液体状態なのに固体の性質をもつようなところとか。昔からある材料なのに液晶パネルなど最先端のものに使えるというのも、非常に面白いんですよ。
    高井
    これからの将来についてはどんなふうに考えてる?
    井上
    生産現場の仕事を経験した後に今の生産管理の仕事をしたことで、自分の視野がずいぶん広がったと実感しています。その上で感じるのが、やはり生産現場にとって最も大切なのは“技術”に尽きるということですね。ですから、生産技術にはこれからもこだわり続けたいと思っています。そして、すべての生産拠点の技術力を高めていけるような、そんな技術者を目指したいと思います。
    高井
    お、いいねえ。
    井上
    やっぱり技術力で勝負するような生き方がしたいですよ。
    高井
    私は液晶パネル用ガラスの営業がやりたくて入社して以来、自分のやりたい仕事をさせてもらえている、これからもディスプレイ事業に関わる仕事をやっていきたいね。ディスプレイ業界もこの先、まだまだ技術革新があると思うので、その真ん中にいたいと思う。
    井上
    同感です。さらに難しいガラスづくりに挑戦して、ディスプレイの発展に貢献したいですね。
仕事によってスキルを磨き、人格を高める
仕事によってスキルを磨き、
人格を高める
社員が成長していく上で大切なのは日常業務での経験。担当するタスクにおいて個人に大きな裁量を与え、タスク遂行の途上で出会うさまざまな課題をクリアすることでスキルを磨き、人格を高める。いわゆる「仕事が人を磨く」を実務を通して実践しています。新人をプロジェクト編成に加える。ベテランや次代を担うミドルエイジに社運をかけた難プロジェクトを委ねる。いずれの場合も、業務でのチャレンジを通じて人間的にも大きな成長を遂げてほしいという願いが込められているのです。