2021年07月02日経営リリース

AGC Biologics 社、米国における遺伝子治療薬工場の買収契約締結

―遺伝子・細胞治療薬分野における大幅な能力拡大―

AGC(AGC株式会社、本社:東京、社長:平井良典)のバイオ医薬品CDMO*1事業子会社であるAGC Biologics社(本社:米国)は、Novartis Gene Therapies Inc.(本社:米国、以下Novartis社)との間で、同社が米国コロラド州ロングモント市に保有する遺伝子治療薬工場を買収する契約を締結しました。現在、最終デューディリジェンスを実施しており、完了後にNovartis社から譲り受ける予定です。
本件は、昨年買収したイタリアのMolMed社(現AGC Biologics S.p.A.)に続く、遺伝子・細胞治療分野での事業増強となります。成長著しい遺伝子・細胞治療分野において、拡大するお客様の製造委託ニーズを満たすため、イタリアでの設備増設に加え、世界最大市場の米国で製造能力を確保するものです。本件買収完了後は、Novartis社から譲り受けた本工場をAGC Biologics社のネットワークに取り込み、旧MolMed社の商用GMP*2に対応した遺伝子・細胞治療CDMOサービスの知見を取り入れるとともに、本工場の6万㎡を超える床面積を最大限に活用し、サービスを拡張していきます。また、プラスミドDNA製造受託を既に事業化しているAGC Biologics ハイデルベルグ拠点とのシナジーを発揮し、遺伝子・細胞治療薬の原料であるプラスミドから遺伝子・細胞治療薬まで一気通貫したCDMOサービスを提供していきます。
買収契約を締結した遺伝子治療薬工場 買収契約を締結した遺伝子治療薬工場
AGCグループは、経営方針 AGC plus 2.0 のもと、バイオ医薬品CDMO事業を含むライフサイエンス事業を戦略事業のひとつと位置付け、合成医農薬CDMO、動物細胞と微生物を用いたバイオ医薬品CDMOで積極的な買収・設備投資を行い、その事業を拡大させてきました。さらに、2020年には成長著しい遺伝子・細胞治療分野に事業の幅を広げ、2025年の目標として売上高1,800億円以上を掲げています。今後も各地域のお客様にグローバルで統一された高水準の品質・サービスを提供できるよう、各拠点のシナジーを最大限に発揮させ、製薬会社、患者様、そして社会に貢献していきます。

<注釈>
*1  CDMO: 製造受託に加え、製造方法の開発を受託・代行する会社 (Contract Development & Manufacturing Organization)
*2  GMP: 医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理の基準 (Good Manufacturing Practice)

<ご参考>
■ AGCグループCDMO事業拠点

◎本件に関するお問い合わせ先:
AGC株式会社 広報・IR部長 玉城 和美
担当:中尾
TEL: 03-3218-5603
E-mail: info-pr@agc.com