2018年12月04日経営リリース

スペイン合成医薬品原薬製造会社を買収

欧州における合成医薬品CDMO事業を拡大

AGC(AGC株式会社、本社:東京、社長:島村琢哉)は、Boehringer Ingelheim社(本社:ドイツ)との間で、同社の合成医薬品*注1原薬製造会社であるMalgrat Pharma Chemicals, S.L.U.社(本社:スペイン、以下MPC社)の買収について合意し、株式譲渡契約を締結しました。MPC社買収により、これまで日本を拠点にしていた当社の合成医薬品CDMO*注2事業に、FDA等各国当局に登録された欧州拠点が新たに加わります。なお本件買収は、関係規制当局の承認を前提としています。
MPC社は、cGMP*注3に対応した合成医薬品原薬の製造において長い歴史と豊富な実績を持ち、開発医薬品から商用医薬品まで幅広いスケールの生産に対応できるだけでなく、将来の拡張用地も備えています。独自のフッ素技術と、自社創薬を含む豊富な経験を持つAGCにMPC社を加えることで、欧州で合成医薬品中間体から原薬まで一貫して生産できる体制を構築し、今後も大きな需要の伸びが見込まれる欧州市場でのプレゼンスを高めるとともに、世界中のお客様に向けた合成医薬品CDMO事業をより一層拡大していきます。
AGCグループは、経営方針 AGC plus の下、ライフサイエンス事業を戦略事業のひとつと位置付けています。今後も大きな需要の伸びが見込まれる合成医薬品・バイオ医薬品事業において、各地域のお客様にグローバルで統一された高水準の品質・サービスを継続して提供できるよう、必要な買収・設備投資を積極的に実施していきます。また各拠点のシナジーを最大限発揮することで技術力を向上させ、製薬会社、患者様、そして社会に貢献していきます。

*注釈

1)合成医薬品: 化学合成により製造された医薬品
2) CDMO: 製造受託に加え、製造方法の開発を受託・代行する会社 (Contract Development & Manufacturing Organization)
3)cGMP: 医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理の基準 (current Good Manufacturing Practice)

ご参考

■Bohringer Ingelheim社概要■
設立年 1885年
所在地 ドイツ連邦共和国 ラインラント=プファルツ州
従業員数 約50,000名
売上高 18,056百万ユーロ(2017年)
事業内容 医療用医薬品、動物薬、バイオ医薬品の製造・販売
ホームページ www.boehringer-ingelheim.com
■Malgrat Pharma Chemicals社概要■
会社名 Malgrat Pharma Chemicals, S.L.U.
設立年 2018年
所在地 スペイン王国 カタルーニャ州
持株比率 買収前
Bohringer Ingelheim Espana, S.A.社 100%
買収後
AGC株式会社 100%
事業内容 合成医薬品原薬の製造・販売
MPC社 外観 破線部内はMPC社敷地 MPC社 外観 破線部内はMPC社敷地
■AGCグループライフサイエンス事業拠点■
◎本件に関するお問い合わせ先:
AGC株式会社 広報・IR部長 玉城 和美
担当:北野
TEL: 03-3218-5603
E-mail: info-pr@agc.com