コア事業

1909年に日本で初めて板ガラスの国産化に成功し、現在は世界市場トップレベルのシェアを確保しています。グループの創業以来、安定した収益基盤として建築用ガラスビジネスを展開してきましたが、建築物を構成する高機能部材としてのガラスの役割は、近年ますます重要性を増しています。例えば、住宅、ビル、産業用のガラス市場では、フロート板ガラスに加えて、遮熱・断熱性を持つ複層ガラスや、防犯性能に優れた合わせガラスなどの高機能ガラスも展開しています。

世界の主要な自動車生産拠点をカバーするワールドワイドな拠点網、AGCグループの3つのコア技術（材料技術・機能設計・生産技術）をベースとした製造プロセス技術、回路・アンテナ設計技術、コーティング技術、シミュレーション技術などの融合により、世界トップレベルのシェアを有しています。目まぐるしく変化し、しかもその変化が地球規模で広がる自動車業界のお客様に対して、より早くより的確に対応できる体制を、構築しています。

AGCは、フラットパネルディスプレイの中核となるTFT液晶用のガラス基板や、次世代の高精細ディスプレイの主流とされる有機EL（エレクトロ・ルミネッセンス）用のガラス基板で、大きな強みを発揮しています。TFT液晶／有機EL用ガラス基板においては、世界第2位のシェアを持ちます。
先進機能ガラスの分野では、スマートフォン・タブレット端末など電子機器向け化学強化用特殊ガラス、高品質ソーダライムガラス、太陽電池用ガラス基板など、次々と製品ラインアップを広げています。

AGC化学品事業の基盤となるのが、クロールアルカリ事業です。塩水の電気分解により製造される苛性ソーダや塩素を中心として塩化ビニルモノマーなどの幅広い産業分野に必要不可欠な製品を製造しています。世界的にも類を見ない多様な製品展開を行っており、安定供給を通じ社会貢献を果たしていきます。
また、断熱材や自動車のシートなど、快適な生活に必要な様々な製品の素材に用いられるウレタン関連製品の製造・販売を行っているのがウレタン事業です。

フッ素・スペシャリティ事業では、フッ素樹脂をはじめとした、様々な高機能製品を提供しています。耐熱性、耐薬品性、撥水撥油性等、極めて有用な物理的、化学的な特性を持っているフッ素系製品は、自動車、航空機、半導体、建築、エレクトロニクス、空調設備など幅広い産業分野にわたり、いずれの素材・製品も安全で快適な社会インフラや都市・住宅空間の実現に欠かせない存在となっています。
また、空調・冷凍冷蔵分野で使われる冷媒や産業洗浄・コーティング分野等で使われる溶剤も取り扱っています。これらはオゾン層破壊・地球温暖化などの環境問題に対応した製品となっており、環境に優しい世の中の創造に貢献しています。AGCグループは環境対応型新冷媒や発泡剤のHFO（ハイドロフルオロオレフィン）に対応した環境負荷低減につながる製品も提供しています。

セラミックス事業では、1世紀にわたって長年培ってきたセラミックス技術を駆使して、ガラス生産工程の革新や地球環境保全に貢献する多彩な製品・ソリューションを提供しています。電鋳耐火物・結合耐火物・不定形耐火物・ファインセラミックスという4つの素材技術を保有し、エンジニアリングサービスも提供する、日本では唯一のメーカーへと成長しました。
サステナブルな社会に向けて、高温装置を保有する産業はプロセスの革新が迫られています。私たちは新しい製造プロセスに適応した耐火物の提案や周辺のエンジニアリングサービスを提供することによって世の中に貢献していきます。