海外赴任の希望が叶ったのは、入社3年目のことでした。赴任先はベルギー。欧州市場の補修用ガラスの供給・営業を担当することがミッションでした。
ところが赴任中の2021年3月、欧州で急速に新型コロナウイルスが蔓延し、各国でロックダウンや工場の稼働停止などの事態に遭遇。状況が刻々と変化する中、自身も最終の便で緊急帰国することになりました。
日本到着後、空港施設内で寝泊まりしてホテルの空きを待つ間、時を同じくして、日本から欧州へ向けた船便の出荷品確定の期限が迫っていました。船便がベルギーに到着するのは約2ヵ月後。しかしお客様の発注再開の目途は立っておらず、一方で現地の拠点倉庫のキャパシティもぎりぎりの状況でした。過剰在庫となれば、最悪の場合は部品を廃棄することになる一方、ひとたび在庫切れが起きると、入荷待ち状態となりお客様の供給に影響を及ぼしてしまいます。
私は日本とベルギーの間に立ち、部品ごとの生産リードタイムや直近の発注数量予測、今後の需要予測などの情報をまとめて、品番と数量を調整し最終的な出荷内容を決断しました。
結果として供給を切らすことなくオペレーションすることに成功。胸をなで下ろしました。

自分の仕事に責任を持つことと、“陽”でいることを心がけています。チームで取り組む仕事では、異なる意見を受け入れて一人ひとりが強みを発揮できる人間関係の構築が、よりよい成果につながっていくと感じるからです。今後はコアキャリアを軸にして、より多くの経験を積んでいきたいと思います。ワクワクするような仕事の多くは、誰かが新しい自分の可能性に気付き、信じて、声をかけてくれたものです。これからも、一つひとつの出会いや機会を大切に、その期待を超えていきたいと思っています。