技術開発体制

AGCの技術開発体制

AGCでは、材料、プロセス、設備の開発を担う技術本部と、製品開発を担うカンパニーの開発部門が連携し技術開発を進めています。更には、知的財産権の活用、事業化推進、ビジネスプロセス全般の改革を担う組織とも緊密に連携を取りながら、サステナブルな社会やお客様のニーズを見据えて、新たな技術価値の創出に挑戦し続けています。

企画部

企画部は、既存事業の強化・拡張、新規事業の創出を目的とした、コーポレート技術戦略の立案・推進を担う組織です。産官学連携などの社外とのオープンイノベーションの取り組みや、技術本部と各カンパニーをつなぐ窓口機能を担い、社内外との協創を推進しています。社外との協創活動では、2020年11月よりAGC横浜テクニカルセンター内のAO (アオ/AGC Open square)協創空間も積極的に活用しています。また、AI・MI(マテリアルズ・インフォマティクス)などデジタル技術を取り入れ、開発のスマート化の推進、デジタルトランスフォーメーション(DX)にも取り組んでいます。更には、AGCグループ独自のGTNET(Global Technology Networking)活動により、海外の革新技術やマーケット情報入手し、新事業創出、既存事業の強化、開発戦略への提案を行います。

先端基盤研究所 -AGCを継続的に支える革新的な基盤技術を発信する-

先端基盤研究所は、ラボ設備からパイロット機まで各開発フェーズに応じたアセットを活用し、サイエンスにもとづく原理追求を進めながら、最終的に量産ラインに展開することが使命です。そのために、ガラスの溶解/成形/加工プロセス技術、及び有機・無機ケミカルプロセス技術、更には分析・評価、シミュレーション技術、IT技術など、将来にわたってAGCを支える基盤技術を開発しています。また、カーボンネットゼロに向けたカーボンフリーなガラス製造プロセス開発や、DX実現に向けた複合的ビジネスプロセスのデジタル化を加速し、AGCの新たな価値提供に貢献していきます。

材料融合研究所 -社内外と協創し、イノベーションと新商品の創出に挑む-

材料融合研究所は、長年の研究活動を通じて培った無機・有機材料からライフサイエンス分野にわたる幅広い材料技術と、それらの複合化やユニークな機能設計といった融合技術を有する、AGCの素材・イノベーションの要となる組織です。こうした保有技術の深化・充実と、社内外の異分野技術との融合によって、新事業や新商品を創出することが、材料融合研究所のミッションです。社内外とのオープンイノベーションを積極的に推進し、各技術分野で専門性の高い研究員が新しい技術を集積・深化し、お客様の期待を超える新しい製品やソリューションを提案していきます。また、エネルギーや環境問題をはじめとする社会課題への挑戦にも取り組んでおり、技術開発の面からAGCの社会的価値の向上に貢献していきます。

生産技術部 -差別化された生産システムの実現と製造拠点への支援を実行しAGCの競争力を確立する-

生産技術部は、プロセス技術と設備技術の開発・改良から生産システムの設計・設置・維持管理までを担い、AGCグループのモノづくりを生産技術面でサポートしています。担当業務は、最新のガラス溶解・成形設備に関する開発から、海外のプラント立上げ、製造拠点の安定生産・生産性向上の対応までと、多岐にわたります。プロセス開発と設備開発を、技術本部の内外とシームレスに融合し、設計・開発段階から一体で活動することで、最新の技術開発と競争力のある品質・コストの実現を加速しています。更に、製造拠点の生産性向上に向けて、製造部門・コーポレート部門と連携して実効性のある施策を実施しています。生産技術部は生産基盤強化による足元固めと技術開発の両面で貢献していきます。

フロート技術推進部

フロート技術推進部は、AGCが長年培ってきた板ガラス製造プロセスである「フロート法」の技術とノウハウのプラットフォームを構築し、統括する組織です。
プロセスの更なる安定化、将来に向けての高度化の推進はもちろん、全社的な視点の人財活用・育成を担います。また、ICT・AI技術を駆使したスマートファクトリーの実現を見据え、組織横断的な活動を行っています。

知的財産部

知的財産部は、企業活動で創造される知的資産から特許権や商標権といった知的財産権を取得及び活用し、継続的な事業収益につなげる活動を推進する組織です。
従来の特許出願・権利化だけなく、事業上の優位性を確保するための知財戦略を策定・実行すると共に、業界でのイニシアチブを取るべく、標準化活動を全社に浸透、展開する推進活動を行っています。

事業開拓部

事業開拓部は、Marketing⇒Incubation⇒カンパニーへの事業Transferというプロセスによる創出活動を通じて新事業の提案と推進を行い、AGCの継続的成長に貢献する組織です。
マクロトレンドから有望と考えられる素材の拡充に取り組むだけではなく、カンパニーやSBUでは検討の難しい案件の事業化も検討する役割を担っています。そのため、カンパニー・SBU、技術本部など様々な組織と連携するだけではなく、社外のMA、JV、JDなど協業パートナーなどとも連携しながら新事業の提案と推進を行っています。
その活動は日本だけではなく、米国拠点(AGC Business Development America)や中国拠点(AGC China)などとも連携しグローバルな新事業開拓活動を展開しています。

デジタル・イノベーション推進部

デジタル・イノベーション推進部は、AGCグループがこれまで培ってきた「オペレーショナル・エクセレンス」の取り組みをさらに強化するとともに、デジタルトランスフォーメーション(DX)によって「イノベーション」の取り組みをグローバルに加速させる組織です。
最先端のデジタル技術を活用・開発し、デジタルプラットフォームを整備することで、AGCグループのDX戦略と実行を強化し、DX推進人財の確保・育成を行っています。また、様々なビジネスノウハウやITツール、IE、データサイエンスなどの「技能」をAGCグループに根付かせ、これら「技能」と最新デジタル技術やデジタルツールなどの「技術」を活用することにより、製造現場の生産性改善や改善人財の育成、サプライチェーンの最適化支援、営業・マーケティングの業務設計、新事業の量産化支援、新規ビジネスパートナーの探索、組織に関わる課題の解決、働き方改革など、事業のニーズに合わせた生産性革新の支援を行っています。