2017年12月14日その他

「熱可塑性炭素繊維強化プラスティック(CFRTP)改良技術」を開発

AGC旭硝子(旭硝子株式会社、本社:東京、社長:島村琢哉)は、この度当社のフッ素樹脂を用いた「熱可塑性炭素繊維強化プラスティック(CFRTP)改良技術」を新たに開発しました。従来のCFRTPに当社のフッ素樹脂を用いて改良することで、耐衝撃性を大幅に向上し、更に高温成形時の製品不良を低下させ、歩留を向上させることが可能です。本開発により高機能化したCFRTPは、更なる軽量化が求められている自動車・航空機・スポーツ用品など、幅広い用途への展開が実現します。また本技術は、高荷重・高温といった高負荷環境下での耐性が求められる、CFRTP以外のエンジニアリングプラスティックの改良にも応用することが可能です。

昨今環境問題や経済面から、自動車や航空機など各種輸送機器の軽量化が求められており、炭素繊維強化プラスティックは、金属に代わる「軽くて強い」材料として注目されています。現在金属の代替材料として熱硬化性炭素繊維強化プラスティック(CFRP)が主流となっていますが、成形時間が長く、生産プロセスで発生する端材のリサイクルができないため、量産には不向きと言われています。一方CFRTPは、成形時間も短くリサイクル性には優れるものの、成形時の樹脂含浸が難しく機械強度が十分保てないため、実用化が一部の用途に限定されてしまうことが課題となっています。

AGC旭硝子は更なるCFRTPの用途拡大に向けて、新たに当社のフッ素樹脂を用いた「CFRTP改良技術」を開発しました。熱可塑性樹脂であるポリアミド6を当社のフッ素樹脂で改良することで、従来のCFRTPと比較し、耐衝撃性は30%向上しました。更にポリアミド6の熱分解の原因となる吸水率を30%低減させることに成功しました。これにより高温成形時の製品不良を低下させ、歩留を向上させることが可能です。当社は、今後各種輸送機器メーカーなどに本技術の提案を進め、CFRTPの用途拡充に貢献します。

フッ素樹脂改質後のCFRTP フッ素樹脂改質後のCFRTP

AGCグループは、経営方針AGC plusの下、長年培ったフッ素化学の技術力を活かし、幅広い産業分野での技術発展に貢献していきます。

<ご参考>

■CFRTP今後の市場予測■

今後CFRTPの市場規模は主に自動車用途として急速に拡大し、2030年に金額換算で60倍以上に
増大する見込みです。

出展:富士経済 炭素繊維複合材料(CFRP/CFRTP)関連技術 用途市場の展望2017 出展:富士経済 炭素繊維複合材料(CFRP/CFRTP)関連技術 用途市場の展望2017

■CFRTP特性比較■

CFRTP物性比較
(ポリアミド6 CFRTPを100とした場合)
ポリアミド6 ポリアミド6 改良品 改善率
衝撃強度 100 130 30%増加
吸水率
(マトリックス樹脂*として)
100 70 30%低減

*マトリックス樹脂とは、炭素繊維を除く全樹脂成分のこと。

本件に関するお問い合わせ先
AGC旭硝子 経営企画部 広報・IR室長 玉城 和美
担当:北野
TEL: 03-3218-5603
E-mail: info-pr@agc.com