2018年06月26日その他リリース

AGC、世界最大の望遠鏡製作用にコーティング設備を供給

AGCグループは、European Southern Observatory(ヨーロッパ南天天文台、ESO)と同天文台の建設する世界最大光学望遠鏡、欧州超大型望遠鏡の分割鏡コーティング設備の供給契約を締結しました。

AGCグループの中核企業であるAGCガラス・ヨーロッパ社は、欧州超大型望遠鏡の分割鏡の製造に使用されるマグネトロン・スパッタリング・コーティング※1設備の供給契約をESOと締結しました。ESOが建設する欧州超大型望遠鏡は、アタカマ砂漠(チリ)に設置されます。欧州超大型望遠鏡は798枚の分割鏡※2から構成される口径39 mの巨大な分割主鏡を備え、宇宙から光を集め、新たな銀河の発見や系外惑星の研究、遠い宇宙のその他の天体や現象の調査を可能にします。

AGCガラス・ヨーロッパ社の提供する同設備は、分割鏡の銀層に2層のコーティングを行い、砂嵐などの厳しい気象から分割鏡の銀層を保護します。同社は、チリのパラナル天文台にある欧州超大型望遠鏡の技術施設で、マグネトロン・スパッタリング・コーティング設備の設計、製造、組立、委託業務を行います。

欧州超大型望遠鏡(ELT)の完成予想図 欧州超大型望遠鏡(ELT)の完成予想図
※1 マグネトロン・スパッタリングは、プラズマにより金属などの素材の極めて薄い層をガラスなどの基材の上に施すためのコーティング技術です。コーティングにより断熱、日照調整、反射などの機能を付加することが出来ます。
※2 分割鏡の大きさは幅1.4 m、厚さ50 mm。

―ご参考―

■ヨーロッパ南天天文台(ESO)について
ヨーロッパの最も代表的な政府間天文学組織で、世界で最も多くの研究成果を生み出している1962年に設立された天文台です。ESOは、天文学や天体物理学の研究者に最新鋭の研究施設を提供し、最良の条件で第一線の科学研究を実施する環境を提供しています。ホスト国のチリのほか、オーストリア、ベルギー、ブラジル、チェコ共和国、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、イタリア、オランダ、ポーランド、ポルトガル、スペイン、スウェーデン、スイス、イギリスの16ヵ国が参画しています。ESOには約700人のスタッフが従事しています。詳しくは www.eso.orgをご覧ください。
◎本件に関するお問い合わせ先:
AGC旭硝子 広報・IR部長 玉城 和美
担当:太田
TEL: 03-3218-5603
E-mail: info-pr@agc.com
*当社は2018年7月1日よりAGC株式会社へ社名を変更します