2018年11月28日経営リリース
AGC、EUV露光用フォトマスクブランクス供給体制をさらに増強
AGC(AGC株式会社、本社:東京、社長:島村琢哉)は、グループ会社・AGCエレクトロニクス(本社:福島県郡山市、社長:佐藤弘昌)において、EUV露光用フォトマスクブランクス(以下、EUVマスクブランクス)の供給体制増強を、今年2月5日発表分に加えて、追加実施することを決定しました。今回の追加実施により、AGCグループのEUVマスクブランクス生産能力は2020年に現在の約3倍になります。
あらゆるモノがインターネットに接続するIoTの時代を迎え、電子機器が高機能・小型化し、半導体チップには計算処理の高速化やデータの大容量化、高集積化が求められています。これに対応するためには半導体チップの回路パターンを微細にする必要がありますが、現行の光リソグラフィ技術※1では、“7nm世代”と呼ばれる微細なパターン形成は理論上難しく、それに代わる技術として最有力とされているのがEUV※2露光技術です。

AGCは、EUV露光技術で用いられるフォトマスクブランクスの研究開発を2003年に開始しました。自社で保有するガラス材料技術、ガラス加工技術、コーティング技術などを統合し、AGCは「ガラス材料」から「膜材料」までを一貫して手掛けることができる、世界で唯一のEUVマスクブランクスメーカーです。
当社は今後主流になるEUV露光技術の拡大を見据え、グループ会社であるAGCエレクトロニクス社において、EUVマスクブランクスの供給体制を増強することを決定しました。
AGCグループは、経営方針 AGC plus の下、エレクトロニクス事業を戦略事業のひとつと位置付けています。今後大きな需要の伸びが見込まれるEUVマスクブランクス事業に対し積極的な設備投資を実施し、半導体産業の発展に貢献していきます。
―注釈―
※1 KrF(フッ化クリプトン)やArF(フッ化アルゴン)光源を用いて、LSI回路パターンをシリコンウェハー等に転写するプロセスのこと。
※2 波長13.5nmの極端紫外線のこと。
―ご参考―
■AGCエレクトロニクス社について
■EUVマスクブランクスについて
EUVマスクブランクスは、低膨張ガラス基板の表面に複数の組成から成る膜を積層したものです。EUVマスクブランクスの表面に半導体チップの回路原版を形成したものがEUVフォトマスクであり、その回路をシリコンウェハー上に転写して半導体チップを形成します。回路の微細化に伴い、EUVマスクブランクスに対する
・非常に小さなサイズの欠陥を限りなくゼロに近づけること
・非常に高い平坦度であること
といった要求水準は、更に高くなっています。
社名 | AGCエレクトロニクス株式会社 |
---|---|
資本金 | 300百万円 |
代表 | 佐藤 弘昌 |
本社所在地 | 福島県郡山市 |
従業員数 | 約600名(2017年12月末現在) |
主な事業内容 | 半導体関連部材事業、光デバイス事業など |
■EUVマスクブランクスについて
EUVマスクブランクスは、低膨張ガラス基板の表面に複数の組成から成る膜を積層したものです。EUVマスクブランクスの表面に半導体チップの回路原版を形成したものがEUVフォトマスクであり、その回路をシリコンウェハー上に転写して半導体チップを形成します。回路の微細化に伴い、EUVマスクブランクスに対する
・非常に小さなサイズの欠陥を限りなくゼロに近づけること
・非常に高い平坦度であること
といった要求水準は、更に高くなっています。

- ◎本件に関するお問い合わせ先:
- AGC株式会社 広報・IR部長 玉城 和美
- 担当:太田
- TEL: 03-3218-5603
- E-mail: info-pr@agc.com