2019年05月09日製品リリース研究開発リリース
高精細・大画面ディスプレイ向け大型ガラス基板「AN Rezosta™」を開発
業界最高水準の高ヤング率で、より美しく、大きなパネルの生産を実現
AGC(AGC株式会社、本社:東京、社長:島村琢哉)は、業界最高水準の高ヤング率を持つ、高精細・大画面ディスプレイ向け大型ガラス基板「AN Rezosta™」の開発に成功しました。当社は今後、本製品をお客様へご提案していくとともに、2019年内の量産体制整備を目指します。
近年、テレビやデジタルサイネージなどの大型ディスプレイで8Kと呼ばれる超高精細・大画面パネル、ゲーム用モニターやノートPCなどの中型ディスプレイで高精細・高速駆動パネルの採用が拡大しています。これらディスプレイパネルの製造工程では、金属膜の厚膜化やIGZO*1プロセスの採用による高温化が進んでおり、母材となるガラス基板には、金属膜の膜応力による反りの抑制(高ヤング率化)と熱処理による収縮が小さいことが求められています。
AGCはこれまで、全てのパネルサイズに対応可能な中小型~大型パネル用ガラス基板「AN100」と、第6世代サイズを中心とした小型・超高精細パネル用ガラス基板「AN Wizus®」を、お客様の用途に合わせてご提供してきました。今般、市場拡大が見込まれる大画面・超高精細・高速駆動パネルの性能と生産性の向上を実現するために、「AN100」よりヤング率が高く熱収縮が小さい、大型ガラス基板「AN Rezosta™」を開発しました。
「AN Rezosta™」は、85GPaという業界最高水準の高ヤング率と低熱収縮率を備えており、また第8世代などの大サイズ基板の製造と安定的な供給も可能なことから、お客様の大画面・超高精細・高速駆動パネルの性能や生産性の向上に寄与します。
AGCは、ガラス材料設計、フロート法による高度なガラス製造技術など幅広いガラス技術を追求し、今後も高度化の進むディスプレイ産業の発展に貢献していきます。
【AN Rezosta™ の主な特性】
AN100 | AN Wizus® | AN Rezosta™ | |
ヤング率*2 | 77 GPa | 85 GPa | 85 GPa |
熱収縮率*2 *3 | 9 ppm | 5 ppm | 7 ppm |
主な基板サイズ | 全世代 | 第6世代 1500mm x 1850mm |
第8世代 2200mm x 2500mm |
想定プロセス | a-Si*4 | LTPS*5 | a-Si/IGZO |
【注釈】
*1 酸化物半導体の一種
*2 AGC測定結果
*3 450℃で1時間の熱処理後の収縮率
*4 アモルファスシリコン
*5 低温ポリシリコン
【製品画像】

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https://agc2.box.com/s/55x2h9aov4iau9zz48axxfr1sxlojeka
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- ◎本件に関するお問い合わせ先:
- AGC株式会社 広報・IR部長 玉城 和美
- 担当:太田
- TEL: 03-3218-5603
- E-mail: info-pr@agc.com