2020年04月07日経営リリース

スペイン合成医薬品生産拠点の設備増強を決定

生産能力増強に加え、研究開発施設を新設

AGC(AGC株式会社、本社:東京、社長:島村琢哉)は、当社合成医薬品*1CDMO*2事業子会社であるAGC Pharma Chemicals Europe社 (本社:スペイン)において、設備増強を決定しました。既存の製造設備を改修し生産能力を1.3倍に増強すると共に、研究開発施設を新設します。新研究開発施設は2021年3月、増強設備は2022年5月より稼働を開始する予定です。
AGC Pharma Chemicals Europe社は、欧州で合成医薬品を中間体から原薬まで一貫して生産する体制を構築するため、2019年3月にBoehringer Ingelheim社より買収し、同年10月にMalgrat Pharma Chemicals社から社名を変更した合成医薬品CDMOです。GMP*3に対応した医薬品原薬の製造において長い歴史と豊富な実績を持ち、開発医薬品から商用医薬品まで幅広いスケールの生産に対応しています。

合成医薬品CDMO市場は年間約7%以上の成長を続けており、当社の受託件数はそれを上回る勢いで増加しています。これらの旺盛な需要に対応するため、既存の製造設備を改修し医薬品原薬生産能力を1.3倍に増強します。また新たに粉砕設備を導入し、増加する医薬品原薬の粉砕需要にも対応が可能となります。さらに既存の研究開発施設に加え、新規受託品のプロセス開発を行う研究開発施設を新設することで、開発スピードを加速させていきます。

AGCグループは、経営方針 AGC plus の下、合成医薬品CDMO事業を含むライフサイエンス事業を戦略事業のひとつと位置付けており、2025年に1000億円以上の売上げ規模を目指しています。買収と合わせ、日本・米国・欧州の各拠点で積極的な設備投資を行っており、今後も大きな需要の伸びが見込まれるライフサイエンス事業において、各地域のお客様にグローバルで統一された高水準の品質・サービスを継続して提供できるよう務めています。また各拠点のシナジーを最大限発揮することで技術力を向上させ、製薬会社、患者様、そして社会に貢献していきます。

*注釈
1)合成医薬品: 化学合成により製造された医薬品
2)CDMO: 製造受託に加え、製造方法の開発を受託・代行する会社 (Contract Development & Manufacturing Organization)
3)GMP: 医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理の基準 (Good Manufacturing Practice)

<ご参考>

■AGC Pharma Chemicals Europe社概要
会社名 AGC Pharma Chemicals Europe S.L.U.
設立年 2018年
所在地 スペイン王国 カタルーニャ州
持株比率 AGC株式会社 100%

■AGCグループライフサイエンス事業拠点

◎本件に関するお問い合わせ先:
AGC株式会社 広報・IR部長 玉城 和美
担当:北野
TEL: 03-3218-5603
E-mail: info-pr@agc.com