2023年10月10日CSRリリース

日本の臨海部工業地帯で初、AGC横浜テクニカルセンターの希少種ラン類保全エリアが環境省の自然共生サイトに認定

AGC(AGC株式会社、本社:東京、社長:平井良典)のAGC横浜テクニカルセンター(横浜市鶴見区)が保全活動を行っている、希少種ラン類が生息するエリアが、10月25日付で環境省より「自然共生サイト*1」に認定されることが決定しました。本件は、日本の臨海部工業地帯で初の認定事例となります。なお自然共生サイトの認定は、2030年までに国土の30%以上を自然環境エリアとして保全する国際的な取り組み「30by30(サーティ・バイ・サーティ)」の達成を目指し、環境省が行っているものです。また認定エリアは、国立公園等の保全地域以外の場所で生物多様性保全に貢献する場所(OECM*2)として国際データベースに登録されます。

今回認定された「希少種ラン類保全エリア」があるAGC横浜テクニカルセンター(旧京浜工場)では、1980年代に緑地造成のため、スダジイ等のブナ科を中心とした樹木が植栽されました。その後、人の立ち入りが少なく、樹木の剪定が適度に行われる等の好条件が重なり、偶然にも希少種ラン類に適した生育環境が整い、ラン類の自生につながったものと思われます。

2021年に場内再整備が行われ、希少種であるラン類(キンラン、ギンラン、クゲヌマラン)が自生している緑地に擁壁を新設することが決まった際、ラン類が失われてしまうことを危惧した有志の従業員数名が、このランを移植し保全する活動を開始しました。その後、専門家や造園会社を含むチームを結成し、保全活動を継続しています。これらの取り組みが評価され、この度「自然共生サイト」に認定されました。

AGCグループは、中期経営計画 AGC plus-2023 における重点課題の一つに「サステナビリティ経営の推進」を定め、創出したい社会的価値の一つに「持続可能な地球環境の実現への貢献」を掲げています。当グループは、「生物多様性のための30by30アライアンス」に参加しており、国際的な目標の達成への貢献を図るべく、今後もより一層生物多様性の保全や回復に取り組み、世界のネイチャーポジティブ達成への貢献を目指します。

<注釈>

*1 民間の取組等によって生物多様性の保全が図られている区域

*2 Other effective area-based conservation measuresの略

◎本件に関するお問い合わせ先:
AGC株式会社 広報・IR部長 小川 知香子
担当:中尾
TEL: 03-3218-5603