2024年09月11日経営リリース

AGCとメディネット、細胞治療CDMO事業における戦略的パートナーシップ契約を締結

―日本の遺伝子・細胞治療分野における創薬力の向上に貢献する新たな取り組み―

AGC(AGC株式会社、本社:東京、社長:平井良典)とメディネット(株式会社メディネット、本社:東京、社長:久布白兼直)は、細胞治療薬CDMO*1事業における戦略的パートナーシップ契約を締結しました。

両社の強みなどを示した図

AGCとメディネットの強みを掛け合わせた戦略的パートナーシップ

近年、遺伝子・細胞治療薬といった新規モダリティ*2の開発・上市が世界的に進む中、同分野における日本の創薬力の更なる向上に向けた取り組みが検討・推進されています。この一環として、創薬の主な担い手である製薬企業、アカデミア、スタートアップとともに、日本はもとよりグローバルでの承認を見据えたプロセス開発・製造を担える国際レベルのCDMOが国内で求められています。

このような中、AGCとメディネットは、各社の細胞治療薬CDMO事業の拡大を加速するため、両社の製造・品質に関わる人財の交流・育成に取り組むとともに、メディネットの開発・製造能力をAGCの国内外拠点で補完することに、合意しました。最初に、AGCはメディネットに人財を派遣し、日本のスタートアップ、アカデミアからの豊富な受託実績を有するメディネットのCDMOオペレーションの支援を通じて、日本での同事業の知見蓄積を図り、2026年(一部2025年)に予定している横浜拠点での細胞治療薬CDMOサービス開始に向け準備を進めます。メディネットは、AGCの国内外の細胞治療薬CDMO拠点との連携により、今後は大規模、且つ海外での開発・製造が可能となることで、CDMO事業における幅広いサービスの提案ができるようになるほか、自社の新規候補薬の探索・開発も更に加速させていきます。引き続き、両社は、協業範囲の更なる拡大も含め、効果的な協業の在り方について検討していきます。

AGCは、欧米での豊富な商用実績と最先端の技術力、開発初期から商用までの幅広いサービス提供に強みがあり、メディネットは、長年の細胞加工事業における経験と、国内の医療機関、アカデミア、スタートアップ等とのネットワークや開発案件への対応力に強みを有しています。両社は、相互の強みを掛けあわせることで、お客様へのサービスの質向上を図ると共に、日本の創薬力の向上への一助となることを目指してまいります。


<注釈>
*1 Contract Development & Manufacturing Organization:医薬品等の製造受託に加え、製造方法の開発を受託・代行する会社
*2 モダリティ:医薬品の創薬基盤技術の方法・手段の分類を表す用語(例:抗体医薬品、mRNA医薬品等)

<参考>
■メディネットについて
メディネットは、日本国内で約30年、累計で約20万件の細胞加工の実績を持っています。再生医療等製品分野において自社シーズの探索・開発から、日本でも数少ないGMP*対応能力を持つ細胞治療分野に特化したCDMO事業まで、幅広い事業を展開しています。
*医薬品および医薬部外品の製造管理及び品質管理の基準

■AGCのCDMO事業について
AGCは、日米欧の世界3拠点で統合された高度なGMP準拠の体制のもと、グローバルにCDMO事業を展開しており、化学合成、微生物、動物細胞、mRNA、プラスミドDNA、遺伝子・細胞治療薬、エクソソームなど幅広いモダリティに対応しています。とりわけ、本契約で対象となる、細胞治療薬分野では、イタリア拠点を中心に、商用案件を含めた豊富な受託開発・製造実績を有しています。

  AGCグループのCDMO事業拠点

AGCグループのCDMO事業拠点


<本件に関するお問い合わせ先>
AGC株式会社 広報・IR部 小川 知香子
 (担当:中尾 TEL: 03-3218-5603 お問い合わせフォーム

株式会社メディネット 広報・IR担当 落合 雅三
(担当:野坂 お問い合わせフォーム