AGC（AGC株式会社、本社：東京、社長：平井良典）は、高速通信用途において業界最高水準^*1の低伝送損失・高耐熱性を実現する「多層プリント基板材料METEORWAVE^® ELL シリーズ」の販売を開始しました。IoT、DX、生成AIの進展により、今後もデータ通信量の飛躍的な増加が予想される中、METEORWAVE^® ELL シリーズは、データ通信の大容量・高速化、消費電力低減に貢献していきます。

AIサーバーやルーターなど高速通信ネットワーク機器の性能向上に欠かせない要素のひとつが、部材の低伝送損失化です。伝送損失が低減され、電気信号が機器内の回路をより効率的に流れることで、大容量データの高速処理化と消費電力の低減が実現されます。また、高速通信ネットワーク機器は高温環境下における安定稼働が必須であることから、その部材である多層プリント基板材料にも高い耐熱性が求められますが、一般的に低伝送損失化を進めると耐熱性は悪化する傾向にあります。
このたびAGCが販売を開始した「多層プリント基板材料METEORWAVE^® ELL シリーズ」は、AGCの有するガラスや樹脂に関する広範な材料技術により開発され、高温環境下においても高い信頼性を確保することが可能です。また、市場の要求に応えるべく、米国のUL 94 V0認証^*2を取得しています。

AGCグループは、新たな中期経営計画 AGC plus-2026 において、エレクトロニクス事業を戦略事業のひとつと位置付けています。高速通信の実現につながる多層プリント基板材料を通じて、IoT、DX、生成AIのさらなる進展に貢献していきます。

〈注釈〉
^*1 当社調べ
^*2 安全や品質に関する認証を行っている米国の第三者安全科学機関・米ULソリューションズによる認証規格