2025年06月26日その他リリース

横浜市で細胞治療薬プロセス開発サービスを開始

―世界トップクラスのミラノ拠点の技術を導入し、市場ニーズに対応―

AGC(AGC株式会社、本社:東京、社長:平井良典)は、本年7月からAGC横浜テクニカルセンター(横浜市鶴見区)で細胞治療薬のプロセス開発(PD*1)サービスを新たに開始します。遺伝子・細胞治療CDMO*2として世界トップクラスの受託開発・製造実績を持つAGC Biologicsミラノ拠点*3の技術を導入し、T細胞やNK細胞、間葉系幹細胞など、幅広い細胞種に対応するための体制を整えました。本件は、2026年に横浜に新設する受託開発・製造拠点でのサービス提供に先駆けて実施するものであり、2027年には、mRNA医薬品、バイオ医薬品、細胞治療薬の商業生産を含むすべての開発・製造サービスが提供可能となる予定です。*4

当社施設における品質試験室(左)と細胞調製室(右)

当社施設における品質試験室(左)と細胞調製室(右)

再生医療やがん免疫療法などの分野で注目されている細胞治療薬は、世界中で研究が進められており、今後さらなる市場拡大が期待されています。しかし、“生きた細胞や組織”を扱うため、製造の難易度は高く、商業生産の実績があるCDMOは限られているのが現状です。市場が成長する中、新薬の実用化を迅速に進めるため、研究開発から実用化までを一貫して支援できる、信頼性の高いCDMOへのニーズが高まっています。
また、細胞治療薬は、その性質上、厳密な温度管理や迅速な輸送が不可欠で、CDMO拠点の立地も重要な要素となります。このような需要に対応するため、当社グループは欧米に加え、日本にも細胞治療薬の開発・製造拠点を設け、より多くのお客様や市場にサービスを提供していきます。

AGCグループのライフサイエンス事業は、医薬品・農薬の開発・製造受託を担うCDMOサービス事業を通じて、人々が安全・安心で快適・健康に暮らせる社会の実現、すなわち”well-being”の向上に貢献することを目指しています。今後も各市場のお客様にグローバルで統一された高水準の品質・サービスを提供できるよう、各拠点のシナジーを最大限に発揮し、お客様である製薬会社、患者様、そして社会に貢献していきます。


〈注釈〉

*1

Process Developmentの略。医薬品などの製造工程を最適化・効率化するための開発業務。

*2

Contract Development & Manufacturing Organization:医薬品等の製造受託に加え、製造方法の開発を受託・代行する会社

*3

AGC Biologics S.p.A. (100%子会社、本社:イタリア)は、商業生産実績が世界的にまだ少ない遺伝子・細胞治療薬において、すでに9件の商用生産実績をもっています。また、Ex Vivo遺伝子治療薬の開発・製造受託案件数(商用品目ベース)においては、CDMOとしてトップシェアを持っています。(2025年5月時点、当社調べによる。)

*4

関連リリース 横浜で国内バイオ医薬品CDMOの開発・製造能力拡大を決定 | ニュース | AGC

【ご参考】
AGCグループのライフサイエンス事業拠点

◎本件に関するお問い合わせ先:
AGC株式会社 広報・IR部
TEL: 03-3218-5603