1997年04月01日経営リリース
GRC(ガラス繊維強化セメント板)の子会社4社を統合
旭硝子(株)(本社:東京、社長:瀬谷博道)は、GRC(Glass-Fiber Reinforced Cement、商品名:サンクリート)関連の子会社4社を4月1日付で合併します。
GRCは、1974年に英国ピルキントン社より技術導入し、当社が日本で始めて事業化した建材です。耐アルカリ性ガラス繊維で強化したセメント板として繊維補強コンクリートの草分け的な存在であり、当社独自の技術開発を推し進め、国内では既に20年以上の実績を持つ軽量で強く意匠性に富んだ建材です。代表的な施工例は、丸の内ビルヂング(外壁改修)、MOA美術館(天井)、関西国際空港ターミナルビル(丸柱)、五重の塔があげられます。
当社におけるGRC事業は、東日本GRC(株)で製造、旭硝子ビルウォール東日本(株)及び旭硝子ビルウォール西日本(株)でオーダー品の材工販売、また旭硝子GRCシステム(株)ではGRCの原材料(耐アルカリ性硝子繊維、シリカフューム、GRCセメント等)・設備(吹付けガン、モルタルミキサー等)及びGRC規格品(OAフロア、住宅部材、点検口等)の販売をそれぞれ行い、事業の拡大に努めてきましが、ここ数年のバブル経済破綻に端を発した建築不況により事業が伸び悩んでいました。
この状況を打破するため、 1994年より、建築分野から土木分野への進出、GRCの他にCFRC(炭素繊維強化セメント)やGRG(ガラス繊維強化石膏)、FRP(ガラス繊維強化プラスティック)等の繊維強化建材を新たに営業品目に加えたことなどにより、引き合いも増加に転じましたので、さらなる事業拡大と業務運営の改善強化をはかるため今般合併を実施することにしたものです。
新会社の社名は「旭硝子ビルウォール株式会社」で、これまで地域・商品毎に独立していた営業体制を集約するとともに、製造・開発部門を統合し、GRCをはじめとする繊維強化建材の総合メーカーとして、事業の拡大強化を図っていきます。
<新会社の概要>
社 名 | 旭硝子ビルウォール株式会社 |
資本金 | 9,810万円(当社出資比率:39%、 |
AGファイナンス:61%) | |
本 社 | 東京都千代田区内神田1−18−14 |
西日本支社 | 大阪府大阪市淀川区西中島5−3−10 |
関東工場 | 埼玉県北埼玉郡大利根町大字砂原1429 |
代表取締役社長 | 西澤 忠 |
(旭硝子(株)取締役窯業建材事業部長) | |
売上高 | 50億円/年 |
以 上
<ご参考>
合併対象会社の概要
(1)旭硝子ビルウォール東日本株式会社(存続会社)
設 立 | 平成2年2月 |
資本金 | 3,000万円 |
(AGファイナンス:100%) | |
本 社 | 東京都台東区東上野2−1−13 |
代表取締役社長 | 西澤 忠 |
(旭硝子(株)取締役窯業建材事業部長) | |
売上高 | 12億円/年 |
営業品目 | GRCオーダー品の材工販売 |
(2)旭硝子ビルウォール西日本株式会社(消滅会社)
設 立 | 平成2年2月 |
資本金 | 3000万円(AGファイナンス:100%) |
本 社 | 大阪市淀川区西中島5−3−10 |
代表取締役社長 | 西澤 忠 |
(旭硝子(株)取締役窯業建材事業部長) | |
売上高 | 20億円/年 |
営業品目 | GRCオーダー品の材工販売 |
(3)旭硝子GRCシステム株式会社(消滅会社)
設 立 | 昭和58年5月 |
資本金 | 1000万円 |
(当社出資比率:81%、東日本GRC:19%) | |
本 社 | 東京都千代田区東神田1−5−6 |
代表取締役社長 | 久保田 秀史(旭硝子(株)社員) |
売上高 | 12億円/年 |
営業品目 | GRCの原材料(耐アルカリ性硝子繊維、 |
シリカフューム、GRCセメント等)・ | |
設備(吹付けガンモルタルミキサー等) | |
及びGRC規格品(OAフロア、住宅部材、 | |
点検口等)の販売 |
(4)東日本GRC株式会社(消滅会社)
設 立 | 昭和52年7月 |
資本金 | 3000万円(当社出資比率:100%) |
本 社 | 東京都千代田区丸の内2−1−2 |
代表取締役社長 | 久保田 秀史(旭硝子(株)社員) |
売上高 | 4億円/年 |
営業品目 | GRCの製造 |