1998年04月02日経営リリース

フッ素ゴム「アフラス」の生産能力を倍増

 旭硝子(株)(本社:東京、社長:瀬谷博道)は、主として自動車部品や電線被覆材料向けの用途が急増している高機能フッ素ゴム「アフラス」の生産能力を、本年10月を目処に倍増する予定です。

 当社は、需要増に対応し、昨年デボトルネッキングによる小規模増産を実施しましたが、需要の立ち上がりが予想を超えており、現在はフル生産しても供給しきれない状態になっています。そこで、現在約20億円を投資し、当社千葉工場で生産能力を倍増する増設工事に着手しており、本年10月に完成する予定です。増設完了後は、年間1,000トンの供給が可能になり、売上高は99年度で年間30億円を目標としています。

 当社が独自技術で開発した「アフラス」は、4フッ化エチレンとプロピレンの共重合体を基本構造とし、耐薬品性・耐熱性・耐油性等の面で他のフッ素ゴムにない優れた特性を持っており、高機能特殊ゴムとして、従来から自動車・石油・電機・原子力・化学工業プラント等の分野で各種パッキン・ガスケット・チューブ・ホース・バルブ等に使用されてきました。中でも、非常に高い耐薬品性と電気絶縁性を持つことから、最近はシャフトシール等の自動車部品や電線被覆材料向けの用途が急拡大しています。
 特に自動車部品に使用する場合、オイル等に含まれる各種添加剤に浸食されない高い耐薬品性が求められますが、これに適合する製品である「アフラス」は米国を中心に自動車部品への採用が増加しています。電線被覆材料向けも国内を中心に好調であり、ここ数年「アフラス」の需要は年率20%程度伸長し、急増しています。

 当社は、今後とも「アフラス」の世界的な需要増に対応してタイムリーな増産を実施し、ユーザーからの供給拡大要請に応えるとともに、当社機能化学品の成長分野であるフッ素ゴム事業の一層の拡大を図ります。

以  上