1998年06月30日経営リリース

生活関連商品事業を分社化・新会社設立

 旭硝子(株)(本社:東京、社長:石津進也)は、従来特品事業部で扱ってきた最終消費財である生活関連商品事業を分離、独立させ、7月1日付で当社100%出資の新会社「リビングテクノロジー株式会社」を設立します。これに伴い、特品事業部は6月30日をもって廃止します。

 当社の特品事業は、昭和35年の耐熱食器の輸入販売から始まり、ガラス・化学・セラミックス・電子等の分野における当社独自の技術を生かした各種商品を上市し、売上を伸ばしてきました。特に昭和50年からは健康機器事業に参入し、平成4年には、化学メーカーとして独自のケミカルエンジニアリング技術を生かした、フッ素系イオン交換膜使用のアルカリイオン水生成器を上市しました。最近では21世紀に向けて、自然環境に配慮した健康、安全、快適性を追求したゆとりある生活環境作りを目指し、(1)アルカリイオン水生成器、次亜塩素酸ソーダ水生成器、強酸性水生成器等を主力製品とする「機能水システム」、(2)水の循環技術を活用した24時間温水浄化システム、超音波気泡マッサージ浴システム等を中心とした「浴室環境システム」、(3)リラクセーション・チェアやエア式リラクセーション・マット、水式電気掃除機、水式空気清浄器等を軸とする「リビングシステム」の3本柱で事業展開を図ってきました。

 これらの生活関連商品は、より消費者に視点を置き、消費者ニーズをスピーディーに吸収・反映させていく事業展開が求められますが、素材・部品をコアビジネスとする当社の事業部門として、このような展開を行うには制約があり、パイオニアとしてスタートした事業でも他メーカーの追随を受け伸び悩むケースがありました。来るべき21世紀の高齢化社会の到来や国民意識の変化の中で、これらの分野は今後も充分な成長が見込めると判断し、今後の事業運営を専門子会社化し、市場に密着した新たな事業展開を図ることにしたものです。

 新会社は当社から生活関連商品事業の主力部分を引き継ぎ、7月1日より新体制で営業を開始しますが、当社との密接な連携の下で、当社の保有する様々な素材・技術をベースにして自ら消費者に提案し、需要を創造していくような積極的な事業展開を目指します。当社から引き継いだ商品は「AGC」並びに「旭硝子」の商標を継承します。この他に独自の商品構成の充実、販売チャネルの再構築などによって、販売力をさらに強化していく考えです。また、アフターサービスについては、新会社は当社の「新川崎サービスセンター」を引継ぎ、サービス提供には万全を期していきます。新会社の売上規模は、年商約40億円を見込んでいます。

以  上

≪ご参考≫
新会社の概要

(1)社   名 リビングテクノロジー株式会社
(2)設   立 1998年7月1日(予定)
(3)資 本 金 1億円(旭硝子100%出資)
(4)所 在 地
 本 社 東京都千代田区神田駿河台3−4
  (TEL:03−3252−2217)
 大阪営業所  大阪市北区芝田1−1−4 旭硝子大阪支店内
  (TEL:06−373−5870)
 新川崎サービスセンター  神奈川県川崎市幸区南加瀬2−15−12
  (TEL:0120−398186)
(5)社   長 村瀬 康(現旭硝子特品事業部長)
(6)従業員数  約 50名