1999年08月31日製品リリース

断熱性を高めたガス入り低放射複層ガラス「サンレーヌEX」を発売

 旭硝子(株)(本社:東京都、社長:石津進也)は、高断熱低放射(Low−E)複層ガラス(商品名:サンレーヌ)の中空層内に断熱ガスを封入し,断熱性能を更に向上させた「サンレーヌEX」を9月1日より発売します。

 今春告示された次世代省エネ基準では、全国的に開口部の断熱性能の強化が計られています。
 とりわけ厳しい基準が適用される1地域、2地域(1地域:北海道を中心に青森、岩手県の一部、2地域:青森、秋田、岩手県を中心に北海道、宮城、山形、福島、栃木、長野、新潟、群馬、山梨、岐阜県の一部)では、設定された基準を満たすために、従来以上の断熱性能をもった製品が開口部に求められることとなります。
 既にサッシメーカー各社では、当該地域でアルミサッシを販売するにあたり、新基準を満たすために、従来の高断熱Low−E複層ガラスより更に断熱性能を高めた断熱ガス入りLow−E複層ガラスと断熱アルミサッシの組み合わせを標準的な仕様としています。
 この様な次世代省エネ基準告示に伴う断熱性能向上のニーズに対応するため、今般、断熱ガス入りLow−E複層ガラスを発売することにしたものです。

 販売地域は、主に1地域、2地域を中心に考えており、価格は、「サンレーヌ」に比べ20%アップ程度で、初年度売上は500m2/月、3年後は2000m2/月を見込んでいます。  従来の設備にガス封入装置を加えるだけで製造が可能で、需要地の複層ガラス工場で生産します。

「サンレーヌEX」の特徴は、以下の通りです。

1.断熱性能: 単板ガラスの3.9倍、一般の複層ガラスの2.2倍、「サンレーヌ」の1.2〜1.3倍
2.性能保証: 内部結露については、他の複層ガラスと同様に10年間の保証を実施します
3.断熱ガス: 自然界にも多く存在している不活性ガスで,人体はもとより地球環境にも悪影響を与えることはありません

以 上

<ご 参 考>

  1. Low−Eガラス:Low emissivity(低放射)ガラスの略称。通常のガラスの放射率は0.85、Low-Eガラスの放射率は0.1以下。
  2. Emissivity(放射)とは、エネルギーを持ったある材質が冷たい周りの環境に対してどれだけの放射能力を持っているかを示す数値。放射率が低いほど、赤外線を反射する=室内の暖房エネルギーを反射する=断熱性を向上させる。
  3. 複層ガラスに使用することで、さらに断熱性・遮熱性を向上させることができる。
  4. Low−E複層ガラスの断熱性
  • 単板ガラスに対して通常の複層ガラス(FL3-A6-FL3)の断熱効果は2.4倍。
  • 通常の複層ガラス(FL3-A6-FL3)に対してLow-E複層ガラス(商品名「サンレーヌ」)の断熱効果は1.4倍。