1999年10月06日製品リリース

板ガラス関連製品価格改訂の件

 旭硝子(株)(本社:東京、社長:石津進也)は、11月1日出荷分より、販売価格を板ガラスで15〜20%、ミラー・建築用加工ガラス製品で5〜10%引き上げることとしました。

 当社の板ガラスの販売状況は、95年以降、需要の低迷による販売数量の不振と市場価格低迷の影響を受け、売上金額で半減、とりわけこの2年間における販売価格の下落は約20%と激しいものがあり、懸命なコストダウン努力にもかかわらず、大幅な減益を余儀なくされています。6月の京浜工場フロート窯の休止や7月からの受注出荷条件の変更に伴う配送費用の実費化等の収益改善を図ってきましたが、収支的には依然として厳しい状況が続いています。これに加え、最近では燃料として用いるC重油市況の大幅な上昇がコストアップ要因として重くのしかかってきています。

 一方、最近では、住宅用需要の好調に加え、住宅の窓に使用される板ガラスの単板ガラスから複層ガラス(当社商品名:ペヤグラス)へのシフトが加速してきたため、板ガラス需要が急激に回復し、7月以降、板ガラス及びペヤグラスの生産はフル稼動状態にあります。また、アジア経済危機以降低迷していた東南アジア・韓国の景気が回復基調にあり、それに伴い建築用、自動車用共に板ガラス需要が伸び始めており、アジア全体で需給バランスが急速にタイトになりつつあります。

 以上の背景を踏まえ、今後とも社内構造改革を進め、コストダウン努力は継続していきますが、不採算価格の是正、コストに見合った適正価格での販売を目指し、価格を改訂することにしたものです。
 今回の価格改訂は、商品全体としては平均12%程度の値上げとなり、これにより、月当たり約4億円の収益改善を見込んでいます。

 尚、ミラー及び建築用加工ガラス製品は、素板コストの上昇分を反映した価格改訂としていますが、ペヤグラスについては小サイズ品・異形加工品・格子入り・アタッチメント付等の個別加工賃の見直しも同時に実施することとしました。

以 上