2000年07月20日経営リリース

金剛高麗化学社と韓国で自動車ガラス合弁会社を設立

 旭硝子(株)(本社:東京、社長:石津進也)と(株)金剛高麗化学(本社:韓国ソウル市、代表者:鄭 鍾淳)は、韓国における自動車用安全ガラスの製造・販売のための合弁会社(所在地:大韓民国忠清南道)を設立することについて合意に達し、本日現地にて契約に調印します。

 韓国経済は、1997年の通貨危機の影響を脱し、再び成長過程に入っています。とりわけ自動車業界に関しては、好調な輸出と国内需要の回復により、自動車生産台数は、1998年の195万台から1999年は283万台と45%の伸びを記録しており、2000年には304万台と、米国、日本、ドイツ、フランスに次ぐ世界の5大生産国、アジア第2位の位置をしめると予想されています。更に、ダイムラー・クライスラー社と現代自動車社との提携、フォード社による大宇自動車社買収交渉、ルノー社による三星自動車社の買収に示されるように、韓国の自動車業界は、急速に国際化の流れが進展しています。
 旭硝子は戦略的に重要な供給拠点となった韓国での自動車ガラス事業への参入の機会をかねてより探索していました。同様に、韓国における二大自動車用加工ガラスメーカーの一つである金剛高麗化学は、同市場における自社の競争優位性を向上する必要性を認識し、その機会を探してきました。このような背景から、両社で自動車ガラス事業における協力体制を検討してきた結果、最終的に、金剛高麗化学側60%、旭硝子側40%の出資比率で合弁会社(資本金:1000億ウォン{約100億円})を設立することについて今般合意するに至ったものです。

 この合弁事業により、旭硝子は世界の主要自動車生産地域における生産拠点展開を完成し、グローバル供給体制を整えたことになります。また、金剛高麗化学は、最新鋭設備と旭硝子グループの有する国際競争力を共有することで、韓国自動車メーカーからの高い品質、機能面等の要求に応えることができます。
 新社の工場の建設は本年2月から始まっており、新設の製造設備は2002年1月に稼動開始予定で、フル生産(生産能力は年産110万台分)は2002年の第3四半期から予定しています。その後順次能力を増強して、最終的には年産250万台分まで持っていく予定です。
 なお、本件の総投資額は、約3,300億ウォン(約330億円)になる見込みです。

以 上

<ご参考>

  1. 合弁新社の概要
    (1) 商 号(仮称) 韓国自動車硝子(株)(Korea Carglass Corporation)
    (2) 代表者 未定
    (3) 所在地 韓国 忠清南道 燕岐君 全義面
    (4) 設立予定年月日 2000年9月
    (5) 主たる事業の内容 自動車用安全ガラスの製造・販売
    (6) 総投資額 約3,300億ウォン(約330億円)
    (7) 資本金 1,000億ウォン(約100億円)
    (8) 株主構成 金剛高麗化学:60%、旭硝子:40%
    (9) 取締役会構成 5名(金剛高麗化学社側 3名、旭硝子側 2名)
  2. (株)金剛高麗化学の概要
    (1) 商 号 (株)金剛高麗化学(Kumgang Korea Chemical Co.,Ltd.)
    (2) 代表者 鄭 鍾淳(Chung Jong Soon)(社長)
    (3) 本社所在地 韓国ソウル市瑞草区
    (4) 設立年月日 1958年8月 (株)金剛設立
    2000年4月に、(株)金剛と高麗化学(株)が合併して設立
    (5) 主たる事業の内容 建築資材、板ガラス、自動車用安全ガラス及び塗料
    (6) 決算期 12月31日
    (7) 従業員数 約4,500名(2000年6月現在)
    (8) 主な事業所 ソウル市に本社、10工場、1中央研究所
    (9) 資本金 562億ウォン(約56億円)
    (10) 大株主及び所有割合 鄭 相永  39%
    (11) 1999年業績 売  上  13,027億ウォン(約1,303億円)
    営業利益   2,156億ウォン(約216億円)
    当期利益   1,418億ウォン(約142億円)
  3. 今後の日程
    (1) 2000年7月下旬 韓国公正取引委員会へ届け出
    (2) 2000年9月下旬 合弁会社設立