2000年08月25日経営リリース

日本ドライケミカル株式の公開買付への応諾について

 旭硝子(株)(本社:東京、社長:石津進也)は、防災・セキュリティー事業の世界最大手で米国を本拠地とするタイコインターナショナルリミテッド(以下タイコ社と略す)が同社の日本法人であるタイコ システムズジャパン(株)を通じて、当社の子会社である日本ドライケミカル(株)(以下日本ドライ社と略す)の株式公開買付(TOB)を実施することに対し、当社保有の日本ドライ社株式のすべて(持分比率50.34%)について応じることとしました。

 当社は、昭和32年(1957年)に、消火薬剤原料の重曹を供給する関係で日本ドライ社に資本参加しました。その後、消火薬剤は重曹から弊社製品以外の各種原料に移行し、かつ、日本ドライ社も消火器、消防車及び各種消火・防災設備の設計・製造・施工からメンテナンスに至るまで幅広く手掛ける総合防災メーカー・エンジニアリング会社として独自の発展を遂げており、当社との事業関係は薄れてきていました。

 一昨年来、当社では、「シュリンク・トゥー・グロー(Shrink to Grow)」の経営戦略の下、事業の選択と集中を図ることにより事業構造の改革と体質の強化を進めていますが、  今回の対応はこのような当社の戦略に合致しています。また、タイコ社のグローバルな事業展開の中で日本ドライ社の事業はさらに強化・拡大されるものと考え、株式の公開買付に応じることとしたものです。
 なお、本件TOBがタイコ社の提示条件通りで成立した場合、当社の株式売却金額は約59億円となり、また株式売却益は連結で約12億円、単独で約54億円になる見込みです。

以 上

<ご参考>

1.日本ドライケミカル(株) の概要

(1)本社所在地 東京都品川区東品川2−3−12
シーフォートスクウェアセンタービル
(2)代表取締役社長 大森忠彦
(3)資本金 26億円
(4)主要株主(売却前) 旭硝子(株)  (50.34%)
日本郵船(株) ( 6.88%)
(5)売上高(単独) 255億円(1999年12月期)
(6)営業品目 防災機器・防災設備の設計、製造、販売、施工、保守等
(7)設立 昭和30年(1955年)4月
(8)従業員数 470名
(9)上場 平成3年(1991年)9月:東証2部上場
平成7年(1995年)6月:東証1部に指定

2.タイコ インターナショナル リミテッドの概要

(1)商号 Tyco International Ltd.
(2)本社事務所所在地 米国ニューハンプシャー州
(3)会長兼社長 L・デニス・コズロフスキー
(L.Dennis Kozlowski)
(Chairman of the Board, President & CEO)
(4)株主資本(連結) 123億米ドル(約1兆3千億円、1999年9月末)
(5)売上高(連結) 225億米ドル(約2兆4千億円、1999年9月期)
(6)事業内容 防災・セキュリティーサービス事業、流量制御事業、
通信・エレクトロニクス事業、ヘルスケア・特殊製品事業
(7)設立 1960年
(8)従業員数 182,000名(連結ベース)
(9)上場 ニューヨーク証券取引所、ロンドン証券取引所等