2001年01月31日経営リリース

光関連部材事業の生産開発拠点を新設

 旭硝子(株)(本社:東京、社長:石津進也)は、当社100%子会社である旭硝子郡山電材(株)(本社:福島県郡山市、社長:八田剛太郎)内に、当社光関連部材事業の生産開発拠点として新工場を建設することを決定しました。総投資額は約15億円(建屋・設備含む)で、着工は2001年2月、竣工及び生産開始は2001年10月の予定です。

 当社は、新工場を今後光事業を本格展開する上での生産開発拠点として位置付けており、当初は光ディスクのデータ読み取り及び書き込みに使用される光ピックアップ用光学素子の生産を行い、次のステップとして2002年度より光通信部材の生産拠点として活用します。新工場の約半分が光ピックアップ用光学素子の生産開発スペースで、残り半分が光通信部材の生産開発スペースとなります。
 光ピックアップ用光学素子は今後大きな成長が期待されるDVD、CD-R/RW等の光ディスク装置用途向けに、当社の電子技術開発研究所において研究開発を進めていたもので、既に試作及び少量生産を行っていました。DVD及びCD-R/RWディスクドライブは、主にパソコン及びAV機器であるムービープレイヤーに使用されます。DVDは従来のCD(コンパクトディスク)に比べて約7倍の記録容量を持ち、映画、ナビゲーションデータ等の大容量記録媒体として最適のもので、さらにVTR代替のビデオレコーダーに用途が拡大しつつあります。またCD-R/RWは書込み可能なCDで、特にCD-Rはその媒体が極めて安価であることから近年急速に普及しており、DVDとともにパソコンに標準搭載されるケースが増えています。DVD及びCD-R/RWディスクドライブは2000年から2003年にかけて2倍以上の伸びが見込まれており、今後の成長が大きく期待できます。
 また、当社の光ピックアップ用光学素子は、プリズム等の立体形状ではなく、平面形状のプレーナ素子に特化しています。プレーナ素子は平面形状の特性を活かし、半導体集積回路(IC)と同様のウエハ製造プロセスを全面的に採用することによって、ステッパー(縮小投影型露光装置)等の先端設備を用い、高性能で複合化された素子を効率的に量産できることが特徴です。
 今後光ピックアップ用光学素子の分野だけでなく、当社が多くの技術アセットを持ち爆発的に成長している光通信分野へも本格的に事業展開するため、今般新たに生産開発拠点の設置を決定したものです。

 当社は、ガラスと化学の基盤技術を基に、当社のユニークなガラス、有機高分子材料技術をフルに活用し、ガラスとの親和性が高い光部品事業の展開に今後とも注力していく予定です。

以  上

 <ご参考> 

1.旭硝子郡山電材株式会社の概要

(1)設立 1991(平成3)年8月
(2)資本金 100百万円(旭硝子100%出資)
(3)本社所在地  福島県郡山市待池台1−8(TEL:0249-59-1890)
(4)社長 八田 剛太郎(旭硝子社員)
(5)事業内容  ・フリット/ペースト及び電子用ガラス部材の製造
・光ピックアップ用光学素子など電子部品の開発・製造
(6)従業員 163名

2.用語説明

(1)DVD Digital Video Disc 又はDigital Versatile Discの略。CDと同じサイズ(直径12cm、厚さ0.6mm のものを2枚貼り合わせる)の高密度光ディスクであり、CD、LD以上の高音質、高画質、大容量を可能とする次世代媒体として、AV、コンピューター、通信、放送などのこれからのデジタル時代の主役となりうる、現在最も注目されている記録メディア。
(2)CD-R  Compact Disc Recordableの略。データの書き込みが1回できるCD。レーザー光線で色素を変化させて化学的に記録する方式。
(3)CD-RW  Compact Disc Re-Writableの略。繰り返しデータの書き込みができるCD。レーザー光の照射で消去状態と記録状態を切り替え、その反射率の違いによってデータを記録する。
本件に関するお問合せ先
旭硝子(株)広報室長 井本 健一
TEL: 03-3218-5408