2001年04月24日経営リリース

プラズマ・ディスプレイ・パネル用背面板の合弁会社設立について

 大日本印刷株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:北島義俊)と旭硝子株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 石津進也)は、プラズマ・ディスプレイ・パネル(PDP)用の背面板の製造及び販売を行う合弁会社を設立することに合意しました。

 PDPは薄型・大画面の新型ディスプレイとして、来るデジタルネットワーク時代を支える最も有望な表示装置として注目されています。現在の空港や店舗における公衆表示、広告宣伝などの業務用に加え、テレビ、ホームシアターなどの民生分野への急速な需要拡大が期待されており、2001年に全世界で90万台の生産量が2005年には400万台まで成長すると予測されています。PDP用背面板は、PDPを構成する重要部材のひとつで、透明なガラスの基板の上に、電極・隔壁(リブ)及び蛍光体を規則的に配列したものです。

 大日本印刷は20余年、当製品に関する開発を行い、生産技術のノウハウと特許を蓄積してきました。すでにPDPメーカーに背面板の試作品や一部製品を供給した実績を持っています。またPDP用電磁波シールドフィルムを開発し、本年7月より販売を行います。
一方旭硝子は、PDPの草創期からガラス基板の開発に携わり、1995年7月には、世界に先駆けてPDP用高歪点ガラスの開発・試作に成功し、以来ガラス基板の供給を行っています。現在ではガラス基板で90%、光学フィルターで40%、ガラスフリット・ペーストで20%と各々高い販売シェアを誇る、PDP用ガラス材料・部材の総合素材メーカーとなっています。

 今回両社は、PDP用背面板事業が今後大きな伸びを期待できる成長分野であるとの認識で一致、両社の持つ生産技術や材料技術の蓄積を最大限に活かして市場に参入することが望ましいと判断して、合弁事業を行うことで合意しました。新会社の出資比率は、大日本印刷50%、旭硝子50%で、資本金は30億円の予定です。新会社の設立は2001年7月、新工場の着工は同年10月、操業開始は2002年10月の予定です。なお新会社は、北九州市戸畑区牧山の旭硝子北九州工場の敷地を借り受けて工場を建設します。また大日本印刷は本製品に係る保有技術の実施権を新会社に許諾します。新会社の総投資額は約100億円の見込みで、2003年度には150億円の売上を目標としています。今後両社は大日本印刷の保有する既存設備の新会社への移管など2期工事としてさらなる拡張を視野に入れ、検討を進めていきます。

以  上

■新会社の概要


1.本社所在地 
福岡県北九州市戸畑区牧山5−1−1
(旭硝子 北九州工場内)
2.工場所在地 同上
3.社長 未定
4.資本金 30億円
5.出資比率 大日本印刷 50%  旭硝子 50%
6.従業員 約140名
7.設立  平成13年7月

■PDPパネルの構造図

PDPパネル構造

報道関係お問い合わせ先
大日本印刷株式会社 広報室
担当:関本
TEL: 03-5225-8220
旭硝子株式会社 広報室
担当:小田
TEL: 03-3218-5408