2002年09月17日製品リリース

新たなフッ素系溶剤を開発

 旭硝子(株)(本社:東京、社長:石津進也)は、オゾン層破壊係数ゼロで温暖化係数を低く保った、新たなフッ素系溶剤の開発に成功しました。今後サンプル供給を開始し、2003年度より商業生産を開始する予定です。

 従来はフッ素系溶剤として主に特定フロンであるCFC-113が使用されていましたが、オゾン層破壊問題から特定フロンなどが規制されたことを受け、当社ではCFC-113の代替品として、1991年にフッ素系溶剤「アサヒクリンAK−225」を上市しました。「アサヒクリンAK−225」は(1)オゾン層破壊係数がCFC-113の1/30であり環境に優しい(2)不燃であるため安全である(3)CFC-113と同様の洗浄力を持っている、などの特性が評価され、現在精密部品洗浄、衣服のクリーニング、溶媒用途など幅広い分野で使用されています。更に最近では、お客様の環境意識が高まる中、環境への影響を考慮した「次世代のフッ素系溶剤」の開発を求める数多くの声が当社に寄せられてきました。

 このようなニーズを受け、お客様の求める品質特性の研究を積み重ねた結果、今般新たに数種類のフッ素系溶剤の開発に成功しました。
これら新フッ素系溶剤はRITE(Research Institute of Innovative Technology for the Earth:地球環境産業技術研究機構)により見いだされたHFE(ハイドロフルオロエーテル)をベースとした商品および、旭硝子が独自に見いだしたHFC(ハイドロフルオロカーボン)をベースとした商品で、(1)オゾン層を破壊しない(2)不燃である(3)乾燥性がよい、といった特徴を持つものです。当社はこれらの新フッ素系溶剤をラインアップに加えることで、お客様のニーズに合わせた幅広いソリューションを提案する所存です。
当面は、お客様へのサンプル提供を通じて「新フッ素系溶剤」のマーケットを開拓し、2005年度に売上高30億円を目指します。

以 上

参考資料

フルオロカーボンの規制について「CFC.HCFC(国内)」

◎本件に関するお問い合わせ先
旭硝子(株)広報室長:井本 健一
担当:小田
TEL: 03-3218-5408
E-mail: info-pr@om.agc.co.jp