2003年01月22日製品リリース

学校・公共施設向け安全・省エネガラス「スクールセーフィー」を発売

 旭硝子(株)(本社:東京、社長:石津進也)は、学校や公共施設など高い安全性が必要とされる建物向けに、「合わせガラス」の新品種「スクールセーフィー」を発売しました。

 「合わせガラス」は、2枚の板ガラスの間に透明で柔軟かつ強靭な特殊フィルムを挟み圧着したガラスで、表面のガラスが割れても破片が飛散せず、また貫通しにくいという特長があり、その「安全性」や「防犯性」から最近売上を伸ばしている機能ガラスです。

 学校において、生徒やボールなどがガラスに衝突するといった日常の事故への備えとしては、これまで「強化ガラス」が使用されるケースが多く、学校用安全ガラスとして「合わせガラス」が使用されることはあまりありませんでした。
しかし、学校施設においては、地震・台風等の自然災害時における安全性の確保や、外部からの不法侵入を防ぐことも必要です。とりわけ大阪・池田小学校の児童殺傷事件以来、侵入者からいかに学校を守るか、ということはPTAや学校関係者共通の重要な課題であり、ガラスの「防犯性能」に対する期待も大きくなってきています。

 当社では、そのようなニーズに応えるため、衝突安全性・破片飛散防止・耐貫通性(防犯性)を兼ね備えた学校・公共施設向け新安全ガラス「スクールセーフィー」を提案いたします。それぞれの学校のおかれた状況や窓の位置によって下記3種類のタイプから選択することで、より安全で快適な空間作りが可能となります。

タイプ
性能
用途
スクールセーフティー 安全…割れても人体貫通等の重大障害を防ぐ
防犯…中間膜(0.76mm)の効果で貫通しにくい
地震…破損時のガラスの飛散による二次災害を抑える
一般的な学校施設
のあらゆる窓に適した
スタンダードなタイプ
スクールセーフティー
グランド
安全…強化ガラス使用で強度に優れ、より高い安全性を発揮 
防犯…厚い中間膜(1.52mm)の効果でより貫通しにくい
地震…破損時のガラスの飛散による二次災害を抑える
運動場サイドや
体育館用
スクールセーフティー
ペヤ
スクールセーフティーの基本性能に加え、下記性能を付与
室内環境効果…夏の強い日差しや冬の窓際の冷えびえ感を
緩和し窓際の不快感をやわらげる
省エネ効果…冷暖房コストを節約する
結露対策…ガラス表面の結露を少なくする
「エコスクール」対応
省エネタイプ

 当社では今後とも、新しいニーズに積極的に取り組み、高機能ガラス市場の創造に注力していく所存です。

<ご参考>
学校施設や防犯に関する最近の指針等

1. 「小学校施設整備指針」「中学校施設整備指針」
文部科学省は、「小学校施設整備指針」「中学校施設整備指針」を9年ぶりに改訂(平成13年3月30日付)。「 ガラスは、人体及びボール等の衝撃や、地震、風等の非常災害に対し破損しにくく、又は破損しても事故につながらないよう、ガラスの安全性能を生かし、使用場所及び使用目的に適したものを選択することが重要である。また、錯覚して衝突しないように、ガラスが認識できる工夫をすることが望ましい。」との記述がある。
   
2. 「共同住宅に係る防犯上の留意事項」
国土交通省と警察庁は、共同住宅における犯罪増加を受け「共同住宅に係る防犯上の留意事項」を定めた(平成13年3月23日付)。これは防犯に配慮した共同住宅の新築、改修の企画・計画を行う上で必要となる事項がまとめられており、防犯対策を「基本事項」と「推奨事項」という二段階で位置付けている。「推奨事項」の中でも「特に配慮すべき事項」として、「接地階等の比較的に侵入が容易な位置にある住戸の窓にあっては、合わせガラス等破壊が困難なガラスの使用を推進する」としている。
   
3. 「防犯に配慮した共同住宅に係る設計指針」
国土交通省は「共同住宅に係る防犯上の留意事項」の円滑な運用を図るため「防犯に配慮した共同住宅に係る設計指針」を策定(平成13年3月23日付)。ガラスについては、住戸のバルコニーなどに面する窓について「破壊が困難なものとすることが望ましい」として合わせガラス等を推奨。この指針は共同住宅の新築住宅・既存住宅別に設計・改修を行う際の具体的な手法を示した防犯対策のガイドラインとされている。
   
4. 「幼児児童生徒の安全確保及び安全管理についての点検項目(例)」
文部科学省は、大阪教育大学教育学部付属池田小学校の事件を踏まえ「幼児児童生徒の安全確保及び安全管理についての点検項目(例)」を改訂し、各地の教育委員会長及び知事宛に通知した(平成13年8月31日付)。ガラスについては、学校施設面における安全確保のため、教育委員会等において取り組むべき事項として、「必要に応じ低階層の外部に面する窓ガラスを防犯性能の高いものにしている」という点検項目が新設。

以  上

本件に関するお問い合わせ先
旭硝子(株)広報室長 井本 健一
担当:桜井
TEL: 03-3218-5243
E-mail: info-pr@om.agc.co.jp
商品に関するお問合せ先
旭硝子(株)板ガラスカンパニー カスタマーセンター
TEL: 03-5610-0253
旭硝子(株)板ガラスカンパニー ナビダイヤル
TEL: 0570-001-555