2004年03月18日CSRリリース

フッ素樹脂のリサイクル技術実用化に世界で初めて成功

 旭硝子(株)(本社:東京都千代田区、社長:石津進也)は、日鉄化工機(株)(本社:東京、社長: 渡辺昌治 )と共同で、使用済みフッ素樹脂を分解し、フッ素樹脂製造にリサイクルする技術の実用化に世界で初めて成功しました。本年6月より当社千葉工場(千葉県市原市)内に分解・リサイクルプラントを稼動させる予定です。なお、当面は 自社工場内製造工程から発生する分を主に回収して行きますが、将来は客先から回収したものも分解処理できる規模へ増強していく計画です 。

 耐熱電線の被覆材や半導体製造材料、電子部品などに使われるフッ素樹脂は、熱分解時に発生するガスの取り扱いが難しいため、リサイクルすることは極めて困難とされ、再生利用不可能なものについては、これまでは産業廃棄物として処理されていました。当社はフッ素樹脂メーカーとしての責務から、2001年より使用済みフッ素樹脂のリサイクル技術を検討してきましたが、日鉄化工機(株)と共同で分解設備の材料の開発などに成功した結果、今般実用化に至りました。回収したフッ素樹脂は分解した後にフッ化カルシウムとして取出し、フッ素樹脂原料として再利用します。

 当社は、経営と環境の両立による企業価値の向上を目標とし、 環境マネジメントシステムの統合化、廃棄物の削減・リサイクル、環境に配慮した技術・設備の開発などを通じて持続可能な社会の構築を目指しています。リサイクル関連技術としては、従来より、家電リサイクル工場からのフロン類やCRT(ブラウン管)用ガラスバルブの再利用を実施しており、また、自動車用ガラスの再資源化および回収システムの開発などに取り組んでいます。

以 上

<ご参考>
フッ素樹脂について
  フッ素樹脂は耐熱性・耐薬品性・不燃性に優れた特性を持ち、日本では年間約2万トンが出荷されています。主な用途は耐熱電線の被覆材、理化学及び電子部品、半導体製造装置部材などです。

(回収のシステム図)

本件に関するお問い合わせ先
旭硝子(株)広報室長 川上 真一
担当:小田
TEL: 03-3218-5408
E-mail: info-pr@agc.co.jp