AGCは、独自の偏光制御技術によって、高効率な偏光ビームスプリッター機能の実現が可能です。高精度な微細加工技術で安定した品質を担保しながら、液晶材料技術、超精密ガラス加工技術、複合化技術をベースとした様々なソリューションを提供します。

波長板とは

波長板は、光の振動方向を任意の方向に変換可能な光学素子です。例えば、入射光線に対して 1/2 の位相差を与える波長板は、1/2 波長板と呼ばれています。この 1/2 波長板を用いることで、光軸に対して 45°で入射させた直線偏光の振動方向を 90°回転させることが出来ます。また、入射光線に対して 1/4 の位相差を与える波長板は 1/4 波長板と呼ばれ、偏光板と組み合わせて使用することで、円偏光板として機能させることが可能です。他にも、直線偏光を楕円偏光に変換させることが可能な 1/8 波長板等、用途に応じた様々な種類の波長板素子が存在します。光源としてレーザーを採用しているシステムやデバイスの制御室をはじめ、光イメージング機器や光通信機器等、様々な場面で利用されています。

使用用途

  • 光通信機器 (Wavelength Selective Switch 等)
  • 光イメージング機器

AGCの波長板

AGCの波長板は、ガラス基板技術、有機薄膜技術、光学設計技術の3つを融合した、光関連機器の性能や設計自由度を大いに高めることが可能な、世界初の独自光学素子です。ガラス基板上に有機薄膜機能材料を何層にも積み重ねていく独自の技術で、従来は個別の部品が受け持っていた様々な機能を一つの素子にコンパクトに集積することが出来ます。また、波長の異なるレーザー光を合成したり、選んだ光だけを折り曲げたりする技術を組み合わせることで、様々な使用用途に対応可能です。AGCは、独自のカスタム設計技術と高精度な微細加工技術を持ち合わせており、お客様のご要望に応じた光制御を実現します。

特徴

  • ガラス/有機薄膜/ガラス 構造
  • パターニング可能(分割波長板)
  • 任意の偏光状態へ転写可能
  • 低次数波長板
    • → 位相変動小(入射角・波長変動)
    • → 0 次波長板
  • 広帯域波長・波長選択性
    • → 特定の波長範囲を選択した設計が可能
  • 低波面収差
  • 高信頼性(GR-1221 に対応可能)
  • その他の機能との複合化が可能
照射イメージ