2017年03月22日展示会・イベント

「触れる」ガラス作品で新しい体験に導く今年のミラノサローネ出展テーマは「Touch」<2017年4月4日(火)~9日(日) 於:イタリア・ミラノ スーパースタジオ・ピュー>

AGC旭硝子(旭硝子株式会社、本社:東京都、社長:島村琢哉)は、4月にイタリアで開催される世界最大規模のデザインの祭典「ミラノサローネ」に、3年連続で出展します。今年のテーマは「Touch」。
「ガラスに触れる」というアイデアのもと、当社の高度なガラス加工技術とクリエーションパートナーの発想で生み出された作品を展示します。

展示作品群

現在ガラスは建築、自動車、家電など、身近な場面で「空間を仕切る」「保護する」など様々な用途に使用されていますが、近年のスマートフォンの普及などにより、「触れる」という新しい視点で注目されています。当社ではこのニーズに応えるため、様々な技術を開発しています。

ミラノサローネでは、「揺らす」「叩く」「描く」など、楽しみながら「触れる」ガラス作品を展示します。
作品には、視覚的表情を持つガラスやナノ単位の微細なテクスチャを持つガラスなど、当社の多様な加工技術が施されたガラスが使用されています。これらの作品に触れることで、デザイナーが新たなインスピレーションとこれからのガラスの可能性を感じることのできる体験をつくりだします。

クリエーションパートナーには、物事の本質をわかりやすいデザインで表現する倉本仁氏と、ユーモアあふれる世界観で、色使いや動きのある作品を得意とする、ロンドンを拠点に活躍するデザインスタジオ、Raw-Edgesを迎えました。

AGC旭硝子は、建築用・自動車用・ディスプレイ用ガラスで世界をリードしてきました。ミラノサローネでは、ガラスの進化や新たな可能性、活用をプロダクト・建築・インテリア・空間演出を手掛ける多くのデザイナーに提案していきます。

展示作品コンセプト

私たちの誰もがよく知っているガラスという素材。
古くから生活のそばにあり、日々の暮らしの一部として住宅や高層ビル、自動車に至るまで、さまざまな種類のガラスが用いられています。
そして近年、スマートフォンの登場により私たちは多くの時間をガラスに触れながら暮らしています。
触れられることに適していなかったガラス素材は、指紋を残しにくい表面加工や素材強化の技術進化により、これを受け入れることに成功しました。
時代に沿ったガラスの変容は、研究開発と加工法の進化の道のりとも言えます。

今回、我々はガラスに「触れる」という行為に着目することで、人々を新しいガラス体験に導く幾つかのオブジェを作り出しました。
ガラス特有の加工や表情が散りばめられたそれぞれの作品は、それらを体験する人々に新たな知識とインスピレーションを与え、素材の可能性を拡大し、
人々の暮らしに近く寄り添う新しいガラスの在り様を指し示します。

倉本 仁
Raw-Edges

展⽰作品⼀部

倉本仁氏の作品

Seesaw Seesaw
Drum Drum

Raw-Edgesの作品

Glass Spinner① Glass Spinner①
Glass Spinner② Glass Spinner②

―ご参考―

<ガラスを取り巻く環境について>

従来のガラスには平滑なフロートガラス、模様のある型板ガラス等様々な表情を持つ製品がありますが、「空間を仕切る」「保護する」「装飾する」などの用途であり、触れることを主目的にする素材でありませんでした。しかし、スマートフォンの普及以降、人々がガラスに触れる機会が大幅に増加し、今後はガラスを情報のインターフェイスとするなど活用が広がることが見込まれます。そういった状況の中、指触りが良いガラス、紙に近い書き心地になるガラスなど、人の感覚を意識した技術が開発されています。

<ガラス加工技術について>

フッ素化学技術をベースとした防汚/指紋付着防止コートなどの各種コーティング材料や、ガラス表面を化学的・機械的(型材を利用した手法)表面加工技術により、触ることでしか認識できないようなnm(ナノメートル)以下の凹凸から、視覚的にもデザイン性のあるm(メートル)単位のものまで、多様な触感を表現することが可能です。

技術例1)
型板ガラス (加工範囲:メートル~センチメートル)
製造時に型のついたローラーを通すことで、表面に模様をつけた板ガラス。視覚的効果を得るために利用される。
用途:建築用(窓・エントランス・扉など)

技術例2)
型を使用した表面加工(加工範囲:センチメートル~ナノメートル)
成形型を利用してガラスを曲げたり、複雑な模様を表面に映し出す技術。食器類など日用品から、非球面レンズの ような高い精度を必要とする製品まで、大量生産が可能なことから幅広く使用されている。従来、この技術では細かな模様付けは出来なかったが、最新技術により「職人技のような微細な加工」工業製品が可能となった。
用途:食器・工学レンズ・スマートフォン用カバーガラス

技術例3)
化学処理による表面加工(加工範囲:マイクロメートル~ナノメートル)
フッ酸などでガラス表面に細かな凹凸をつけて変形させる加工方法。
現在当社は、目に見えないナノレベルから滑り止めに使用する大きなものまで様々なサイズの凹凸をつけることが可能。
用途:スマートフォン用カバーガラス(指の滑りやすさを調整する技術)

技術例4)
コーティング(加工範囲:ナノメートル)
ガラス表面に様々な物質をコーティングする加工方法。コーティングする物質を工夫することで、防汚・耐指紋・摩耗 耐久などの性能を高めることが可能。
用途:スマートフォン用カバーガラス

<AGC旭硝子について>

AGC旭硝子(登記社名;旭硝子株式会社)は、およそ30の国や地域でグローバルに事業を展開するAGCグループの中核企業です。AGCグループは、建築・自動車・ディスプレイ用ガラス、電子部材、化学品、セラミックス、その他の高機能材料を世界のお客様に提供するソリューション・プロバイダーです。グループ全体の年間売上高は約1.3兆円、従業員数約5万人、100年以上に亘る技術革新を通じて、AGCグループは先端製品を提供してきました。

<ミラノサローネについて>

「ミラノサローネ」は、1961年より毎年4月にイタリア・ミラノで開催されている世界最大規模のデザインの祭典です。期間中には、デザイナー等がミラノ市街各地で独自のデザイン性を競う約1,000のイベント(フォーリ・サローネ)が同時に開催され、今日ではこれらすべてを総称して「ミラノサローネ」と呼ばれています。当社は、昨年、一昨年に続き、3年連続でフォーリ・サローネにて展示ブースを設けます。

<開催概要>

タイトル Touch(タッチ)
日時 一般公開 2017年4月4日(火)~9日(日)6日間
4月4日(火)~4月7日(金):10:00~21:00 (業界関係者のみ)
4月8日(土):10:00~21:00(一般日)
4月9日(日):10:00~18:00(一般日)
※4月5日(水)17:30~19:30はクローズドイベント開催のため入場できません。
日時 プレスプレビュー 2017年4月3日(月) 15:00~20:00
会場 スーパースタジオ・ピュー内 ギャラリー
Superstudio Più  GALLERY
住所: Via Tortona 27, 20144 Milano(トルトーナ地区)
会場スペース 約160㎡
主催 AGC旭硝子
クリエイティブパートナー 倉本 仁(くらもと じん)
Raw-Edges(ロウ・エッジズ)

<クリエーションパートナー プロフィール>

倉本 仁(くらもと じん)

1976年兵庫県淡路島生まれ。1999年金沢美術工芸大学産業美術学科工業デザイン専攻卒業後、家電メーカー勤務を経て、2008年JIN KURAMOTO STUDIOを設立。物事の本質を明快な造形表現で伝えるアプローチで家具、家電製品、アイウェアから自動車まで多彩なジャンルの製品デザイン開発に携わる。企業や地場産業のデザインコンサルティングにも実績があり、商品企画/デザイン開発、構造設計や金型開発を含む総合的な開発サポートなども行う。主なクライアントにOFFECCT、arflex Japan、Honda、Nikon、MEETEE、Smaller Objects 等、国内外のプロジェクトに参加。iF Design Award、Red Dot Design Award、Good Design Award等、受賞多数。

倉本 仁 倉本 仁

Raw-Edges(ロウ・エッジズ)

2007年Yael Mer(ヤエル・メール)、Shay Alkalay(シェイ・アルカレイ)の二人が、英国、ロイヤル・カレッジ・オブ・アート卒業後、設立した デザインスタジオ。Louis Vuitton、Stella McCartney、Airbnb、Moroso、Cappellini、Kvadrat、Mutina、Golran、Caesarstone、Vitra Design Museum 等、世界各国の有名企業へのデザイン提供、共同制作を手掛ける。色彩、パターン、動きに加え、「このスタジオは、世界をひっくり返したり裏返したり、中身を開けたり構造を調べたり、常に驚き・感嘆・ユーモアを生み出そうと励みながら、とぎれることのない発見の旅を始められた場所」と公式プロフィールで紹介しているように、好奇心もデザインへのアプローチの主要素としている。身近なものに触れながら、新しいものや興味深いものを見出しつつ、制作を通して新たな発見を探求している。
Designers of the Future by Design Miami/ Basel, Elle Deco international Edida Award、Wallpaper Design Award、iF Design Award、Red Dot Design Award他、著名な賞を多数受賞。London Design Museum(ロンドンデザイン博物館)の Designs of the Year Awardにもノミネート経験数回。

Raw-Edges(ロウ・エッジズ) Raw-Edges(ロウ・エッジズ)
AGC旭硝子および製品に関するお問合せ先
AGC旭硝子 経営企画部 広報・IR室長 玉城 和美
担当:宮川
TEL: 03-3218-5603
E-mail: milan.info@agc.com
本展示に関するお問い合わせ先
デイリープレス 山本 真澄
TEL: 03-6416-3201 FAX:03-6416-3202(会期中)+81-90-4062-6361
E-mail: masumiyamamoto@dailypress.org