2022年09月22日製品リリース

AGC Glass Europe社、Lowカーボンガラスの概要を発表

―同社従来品と比べカーボンフットプリントを40%以上削減―

AGC(AGC株式会社、本社:東京、社長:平井良典)の100%子会社であるAGC Glass Europe S.A.(本社:ベルギー)は、本年中に発売開始を予定しているLowカーボンガラスについて、従来の同社フロート板ガラスと比較し、ガラス製造工程で直接排出されるCO2だけではなく、原料調達から流通の過程で間接的に排出されるCO2も含め、CO2排出量を40%以上削減した製品であることを発表しました。このLowカーボンガラスは、従来のフロート板ガラスと同等の外観、品質、性能を有しながら、カーボンフットプリントを1㎡あたり(厚さ4ミリ)7㎏以下に抑えた製品です。同社は、このLowカーボンガラスを材料とした合わせガラス、エコガラスなどの高機能ガラス製品群もLowカーボンガラス製品シリーズに加え、発売する予定です。

AGCグループとして初めてLowカーボンガラスを生産する工場は、AGC Glass Europe S.A.のムスティエ工場(ベルギー)となります。同工場は、その立地条件の良さから以下の複合的な施策をとることができ、それによってLowカーボンガラスを生産することができます。

1.

原材料調達過程で発生するCO2を抑制できる

 純度の高い珪砂を近距離から調達でき、また、使用前の処理を極力減らせる

 カーボンフットプリントの低いソーダ灰を使用している

 工場が川沿いにあるので、原料の75%をバージ船で工場まで輸送している

2.

電気ブースター導入済の窯があり、天然ガスの使用量を減らせる

3.

ガラス加工工場などが近隣に多いため、カレット(廃棄ガラス)が入手しやすく、溶解効率が高いカレットの使用比率を上げられる

4.

場内の太陽光発電パネルの活用や窯の排熱利用などを通じて、再生可能エネルギーを最大限に活用できる

5.

合わせガラス、エコガラスなど高機能ガラスプロセス設備が工場内あるいは近距離にあるため、グループ内輸送過程で発生するCO2排出を抑制できる

6.

巨大需要地であるフランス北部、ベネルクス諸国、ドイツ西部に近いため、顧客に届けるまでの輸送途中で発生するCO2排出を抑制できる


AGCグループは、中期経営計画 AGC plus-2023 における重点課題の1つに「サステナビリティ経営の推進」を定め、2050年に自社の事業活動に伴うカーボンネットゼロを目標に掲げています。これからもGHG排出量の削減と、省エネ・創エネに貢献する製品・技術の供給を通じて、持続可能な地球環境の実現に貢献していきます。

*AGC Glass Europe S.A.が生産するフロート板ガラス、PlanibelのEPD(Environmental Product Declaration)値との比較(INIESデータベース)

◎本件に関するお問い合わせ先:
AGC株式会社 広報・IR部 小川 知香子
担当:中尾
TEL: 03-3218-5603
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