2025年09月26日製品リリース
AGCと北九州市、窓設置カメラ「ミハルモ®」の実証実験で防犯カメラ導入コストを約60%削減
AGC(AGC株式会社、社長:平井良典)と北九州市(市長:武内和久)は、AGCが開発した窓設置カメラ「ミハルモ®」を防犯目的で活用する全国初の実証実験を行いました。今回の取り組みは、「北九州高度産業技術実証ワンストップセンター(国家戦略特区事業)」の仕組みを用いての実施となります。
実証実験の結果、「ミハルモ®」が防犯カメラとして有効であることに加え、従来の屋外防犯カメラと比較して設置工事費等を約60%削減でき、工期を大幅に短縮できることを確認しました。
初期投資比較 (材工コスト)令和6年度の北九州市での防犯カメラ設置実績を参考に算出 |
北九州市は、新ビジョン(基本構想・基本計画)で「安らぐまち」の実現を掲げ、犯罪抑止と、地域の防犯意識向上を目指して防犯カメラの設置を推進しています。一方、防犯カメラの導入・運用には、設置場所の確保や機器購入費、設置工事費、長期の工期といった課題があります。
窓設置カメラ「ミハルモ®」は、AGCの独自技術により、窓のサッシにマグネットで簡単に取り付けられる点が特長です。今回の実証実験では、「小倉駅前郵便局」と「北九州市中央卸売市場」の2地点に「ミハルモ®」を約2ヶ月間設置し、従来の屋外防犯カメラとコストや性能を比較しました。これまで、イベントや短期実験での利用が中心でしたが、今回全国で初めて実際の現場で防犯目的の長期運用を実施し、以下の点を確認しました。
1 従来カメラとのコスト比較
➡ 設置工事不要で、導入コストを約60%削減
2 従来カメラとの性能比較
➡ 窓越しでもクリアな映像が撮影でき、防犯カメラとして活用可能
3 従来カメラとの工期比較
➡ 従来は設置交渉から運用開始まで数か月かかっていた工期を大幅に短縮
また、通信環境については自治体への整備が進んでいる地域BWA*との連携を行い、実証期間中、安定的な映像伝送を実現しました。
AGCグループは、企業理念 “Look Beyond” のもと、独自の素材・ソリューションで、いつもどこかで世界中の人々の暮らしを支えることを私たちのパーパスとして掲げています。北九州市含めた様々な実証実験を経て、25年6月より販売を開始した「ミハルモ®」のさらなる社会実装を進め、様々な自治体の安全・安心なまちづくりに貢献していきます。
〈注釈〉
* |
地域BWAシステム:地域広帯域移動無線アクセス(Broadband Wireless Access)システムの略称。2.5GHz帯の周波数の電波を使用し、地域の公共サービスの向上やデジタル・ディバイド(条件不利地域)の解消等、地域の公共の福祉の増進に寄与することを目的とした電気通信業務用の無線システム(総務省電波利用ホームページ)。 |
■地域BWAを活用した通信環境について
■「ミハルモ®」に関して
製品ウェブサイト:https://www.asahiglassplaza.net/products/mihalmo/
問い合わせ先 :mihalmo@agc.com
■国家戦略特区に関して
北九州市は、平成28年1月に国から「国家戦略特区」として指定されました。 国家戦略特区制度は、大胆な規制・制度改革を実行し、「世界で一番ビジネスがしやすい環境」を創出することを目的に創設されました。経済社会情勢の変化の中で、自治体や事業者が創意工夫を活かした取組を行う上で障害となっているにもかかわらず、長年にわたり改革ができていない「岩盤規制」について、規制の特例措置の整備や関連する諸制度の改革等を、総合的かつ集中的に実施するものです。
■北九州高度産業技術実証ワンストップセンターに関して
社会課題の解決や、新規ビジネスの創出につなげることを目指し、企業・大学等の研究主体による市内での高度な産業技術(自動運転・小型無人機・電波の3分野)の開発を推進するため、国と共同で平成30年10月に開設したセンターで、円滑な実証実験の実施をワンストップでサポートしています。
<関連情報>
【全国初】窓設置防犯カメラ実証実験開始 | 北九州市国家戦略特区
窓設置カメラ「ミハルモ™」を販売開始 | ニュース | AGC
〈本件に関するお問い合わせ先〉
■ AGC株式会社 広報・IR部
TEL: 03-3218-5603
お問い合わせフォーム
■ 北九州市政策局政策部政策課(国家戦略特区、北九州高度産業技術実証ワンストップセンターについて)
TEL: 093-582-2302
担当:江口、高岡