愛知工場
1967年に豊田市の豊田作業所で自動車用ガラス生産を開始し、1970年には知多半島の武豊町に工場を建設し、豊田作業所を統合して愛知工場がスタートしました。以来、日本の自動車産業の中心地である中部地区で、板ガラスから自動車用安全ガラスまでを一貫生産する工場として、時代が求める高機能製品を送り出しています。
所在地/〒470-2394 愛知県知多郡武豊町字旭1番地
操業開始年/1970年(昭和45年)
代表者/穂刈 正洋
従業員数/1,159名(2023年12月末現在)
主な事業内容/フロート板ガラス、自動車用安全ガラスの製造
環境パフォーマンスデータ
2019 | 2020 | 2021 | 2022 | 2023 | ||
---|---|---|---|---|---|---|
大気 | GHG排出量 (千トン) |
349 | 260 | 278 | 288 | 325 |
NOx (トン) |
1,102 | 795 | 847 | 647 | 690 | |
SOx (トン) |
461 | 201 | 425 | 447 | 404 | |
ばいじん (トン) |
11 | 7 | 5 | 9 | 5 | |
水質 | 総排水量 (千m3) |
3,130 | 3,125 | 3,145 | 2,903 | 3,092 |
COD (トン) |
10 | 9 | 9 | 9 | 10 | |
廃棄物 | 最終処分量(トン) | 0 | 438 | 191 | 527 | 422 |
休業災害度数率
2019 | 2020 | 2021 | 2022 | 2023 |
---|---|---|---|---|
0.18 | 0.18 | 0.00 | 0.20 | 0.00 |
- 集計対象者は、事業所で働くすべての人(AGC従業員+協力会社従業員)です
TOPIC
気候変動への対応
多くのエネルギーを使用するガラス工場として環境負荷低減に取り組む
AGCグループでは、統合環境マネジメントシステムに基づき、継続的にPDCA(計画・実行・評価・改善)サイクルを回して、環境負荷削減に取り組んでいます。
AGC愛知工場では、板ガラスや自動車ガラスを生産しています。これらの商品は、生産の際に多くのエネルギーを必要とするため、温室効果ガス等の環境負荷低減に積極的に取り組んでいます。ガラス溶解では大量のエネルギーを消費するため、種々の省エネ溶解技術を導入し、溶解プロセスの省エネ化を進めていますが、非生産部門においても積極的に取り組んでおり、輸送車の大型化やモーダルシフト(*1)などを導入して、物流におけるCO2排出量削減を進めています。
- * 1トラックによる幹線貨物輸送を、大量輸送が可能な海運または鉄道に転換すること
労働安全衛生
「愛して行動(挨拶・指差呼称・手すり)」で、一人ひとりの意識を高める
お客様へ安全・安心な商品をお届けするには、工場で働くすべての人の安全と健康が前提です。AGC愛知工場では、創立以来、工場長をトップに従業員、協力会社全員が一丸となって安全衛生活動に取り組んできました。また、近年は「安全中核要員」を任命し、職場のリスクアセスメントの見直しを強化しています。その結果、2012年7月には、愛知労働局より「安全衛生水準が特に優秀で他の模範である」として「局長優良賞」を受賞しました。
「リスクを低減すること」だけではなく、「工場で働く一人ひとりの安全意識を高めること」が、完全無災害達成のための大きな鍵となります。そのために、2016年に「挨拶・指差呼称・手すり」の頭文字より名づけた「愛して行動」を工場の安全スローガンに追加しました。基本的なことを守り、相互に注意し合うことにより、安全を意識させ、そのレベルを維持向上させることが目的です。結果に関しては、2012年より実施している安全意識調査にて従業員全員から回答とコメントを得て、フォローしています。
今後も、「一人ひとりが意識を高め、安全モデル工場に挑戦しよう」のスローガンの下「愛して行動」を実践し、「ゼロ災」を目指します。
保安防災
防災実地訓練を継続実施し不測の事態に備える
AGC愛知工場がある知多半島衣浦地区は、大規模な地震が予想される東南海地震や津波の被害を受ける地区として指定されています。この地区の石油コンビナート等特別防災区域協議会の一員として定期的に、地域・消防・協議会各社と連携し、地震・津波・火災を想定した大規模な訓練を実施しています。
また、いざというときに、従業員や設備への被害を最小限に抑え、事業を早急に復旧させるべく、原材料調達や製品配送を含めた事業継続計画(BCP:Business Continuity Plan)の策定に重点的に取り組んでいます。この計画のもと、津波も想定した地震対策を、定期的に協力会社含め工場全体に展開しています。さらに、不測の事態に対する備えを万全にすべく、防災訓練を繰り返し実施しています。この訓練では、本社と連携して伝達・通信手段等の確認を行うほか、愛知工場以外の拠点との情報交換なども行っています。実施後には、訓練に参加した従業員からアンケートを通じて意見を収集し、次回の訓練に活かしています。
毎回の訓練を通じて多くの気づきが得られ、想定した被害レベル、情報の発信や聞き取りやすさ、通信手段などの面で、見直しが必要であることも分かりました。今後も、BCPのPDCA(計画・実行・評価・改善)サイクルを回していきます。
ステークホルダーコミュニケーション
地域に親しまれる工場を目指す
AGC愛知工場は、企業市民の責任として、地域との交流を大切にしています。
具体的には、武豊町の小学3年・4年生の社会科の教科書副読本に、地元のガラス会社として、8ページにわたって愛知工場が紹介されていることから、毎年小学3年生約450名を対象とした工場見学会を実施し、自動車用ガラスの強さや安全性を体感する機会を提供しています。また、周辺地区の中学1年生のインタビュー訪問を受け入れ、モノづくりの楽しさや働くことの意義・厳しさを学んでいただくなど、地域の児童・生徒の教育支援活動に積極的に協力しています。
さらに、地域住民も参加できる夏祭りの開催、地元例祭等の各種行事への参加、従業員が通勤で使用する道路のゴミ拾い活動など、地域との共生を図っています。 武豊町長をはじめとする行政との意見交換会や、半田警察署交通課長による交通安全講演会の開催および警察署幹部との意見交換会などを通じて、積極的にコミュニケーションを図り、地域に親しまれ頼りになる工場を目指しています。