資源循環社会構築に向けて

基本的な考え方

 AGCグループの製品は、珪砂や蛍石などの天然資源を原料としています。従来推進してきた3R(Reduce、Reuse、Recycle) の深化、 再生資源の活用拡大と新たな資源採取の抑制、梱包材を含む資源生産性向上などを通じて地球上の限りある資源を有効に活用し、製品ライフサイクル全体で資源の循環性の向上を目指しています。さらに長寿命の製品、3Rに適するよう設計した製品の提供を拡大し、社会の持続性と経済的な成長を両立することにより資源循環社会の実現を目指します。

製品ライフサイクルと資源循環に向けた取り組み

製品ライフサイクルと資源循環に向けた取り組み

資源の有効利用に関わる目標

 AGCグループでは資源循環社会の実現に向けて製品ライフサイクル全体で資源を有効利用することを目指しています。このことにより、限りある資源を守りながら自然資本の保全や気候変動の進行の緩和にもつなげていきます。
 製造工程では、長寿命化や3Rに適した製品設計を意識するとともに、工程内の資源再利用の強化や、世の中で使用され役割を終えた製品等を資源として再生・再利用する取り組みを推進しています。また再生可能資源の導入・転換も進めており、「バイオマス素材などの非化石由来材料導入」を2025 年目標の一つに掲げ推進しています。2023 年からは主要製品であるガラス製品、基礎化学品製品、フッ素関連製品、煉瓦製品について、「新たな採掘資源の利用率」を示すKPIを設定し、実績把握とその低減に向けて取り組み始めました。
 製造段階で排出される廃棄物の削減についても取り組んでおり、その結果として「AGCグループ全体埋立処分率を2025 年に1%未満に抑える」ことを目標に掲げています。また、近年では販売後の使用済み製品の資源としての再生・再利用についても、ビジネスパートナーとともに取り組み始めました。
 現在は2030 年に向けたグループの長期目標の設定について議論しています。

資源の有効利用に関するイニシアチブへの参加

 AGCは経済産業省がサーキュラーエコノミーの実現を目指し、産官学の連携を促進するために設立したパートナーシップ「サーキュラーパートナーズ」に加盟しています。
 また、海洋プラスチックごみ(マイクロプラスチック)問題に取り組む企業の連携組織「クリーン・オーシャン・マテリアル・アライアンス(CLOMA)」に会員として参画し、バイオマスあるいは再生プラスチック、マテリアルリサイクルやケミカルリサイクルに関する情報入手、フィルムメーカー等との協働を通して、プラスチック資源の一層の循環利用に向けた活動の展開を推進・計画しています。