鹿島工場

温暖な気候、豊富な水資源、東京から80km圏という優れた立地条件を備えた鹿島臨海工業地帯。この中央に位置するAGC鹿島工場は、1975年、ソーダ製品、有機化学製品の製造を開始。1981年には世界最大規模の建築用板ガラス製造設備が稼働し、総合工場としての歩みを始めました。その後、フッ素系ファインケミカル、高機能ガラス等へ活動領域を広げ、たゆみない成長を続けています。

所在地/〒314-0195 茨城県神栖市東和田25

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操業開始年/1975年(昭和50年)
代表者/折原 勝
従業員数/803名(2024年6月末現在)
主な事業内容/苛性ソーダ、ファイン重曹、プロピレンオキサイド、フッ素樹脂、フッ素系ファインケミカルなど化学品の製造、熱線反射ガラス、ミラー、複層ガラス、強化ガラス、合わせガラスなど建築用板ガラスの製造

環境パフォーマンスデータ

  2019 2020 2021 2022 2023
大気 GHG排出量
(千トン)
858 777 866 813 747
NOx
(トン)
600 545 578 573 611
SOx
(トン)
24 12 31 14 27
ばいじん
(トン)
9 6 6 5 8
水質 総排水量
(千m3
6,303 6,114 6,773 6,438 6,011
COD
(トン)*1
625 521 598 536 502
廃棄物 最終処分量(トン) 68 60 70 91 124
  • * 1排水を公共下水道へ排出後、CODは適正に処理されます

休業災害度数率

2019 2020 2021 2022 2023
0.99 0.00 0.28 1.41 0.60
  • 集計対象者は、事業所で働くすべての人(AGC従業員+協力会社従業員)です

TOPIC

環境マネジメント

統合マネジメントシステムの拡充により、エネルギー消費量を削減

AGC鹿島工場では、安全、環境、保安防災のマネジメントシステムを一体化した、統合マネジメントシステムを2010年より運用しています。内部監査も2011年より統合して実施していますが、ISO14001の2015年版への改訂を踏まえ、これまでの以上に効率的、効果的なマネジメントを目指して、高圧ガス認定事業所としての内部監査も統合しました。安全・環境・保安防災の各事務局にて実施する各種モニタリングと組み合わせることにより、網羅的かつ複眼的に状況を把握するとともに、より効果的にPDCAを回すことに取り組んでいます。

このような活動の中、エネルギー多消費事業所(第1種エネルギー管理指定工場)として、長年、エネルギー原単位(製品1tをつくるに当たり必要なエネルギー量)の改善に取り組んでおり、2019年も各プラントでのプロセス改善や、最新の省エネ機器への切替により、法的努力目標のひとつである5年間平均原単位改善(1%削減)を継続して達成しています。

鹿島工場新本事務所
鹿島工場新本事務所

さらに、省エネを実現し消費量を上回るエネルギーを創出する、ZEB(Zero Energy Building)を目指す本事務所も竣工し、2019年1月より稼働を開始し、設計値どおりの省エネ効果があるか検証を行っているところです。今後とも生産、物流、間接部門一体となって省エネに取り組んでいきます。

労働安全衛生

AGC鹿島工場は、「安全なくして生産なし」というAGCグループ安全衛生ポリシーのもと、安全・安心で健康な生産現場づくりに取り組んでいます。

リスクアセスメントによる安全な職場づくり

AGC鹿島工場は、すべての作業標準書・手順書をベースに、部署ごとに作成した「リスクアセスメント管理計画」に基づき、部署・分区・組単位で、自分たちの作業と設備について労働安全衛生に係るリスクアセスメントの実施・見直しを継続的に行っています。重大な危険源や災害防止対策など、リスクアセスメントで得られた重要な情報を作業標準書・手順書にフィードバックすることで、誰もが安全で確実な作業が行えるように取り組んでいます。2014年からは、安全衛生だけでなく、環境影響や保安防災に係る危険源の抽出、2016年からは、化学物質リスクアセスメントの仕組みも導入して、統合的なリスクアセスメントの推進を目指しています。これらの活動を展開するにあたっては、安全衛生スタッフだけでなく、安全中核要員*2や安全担当者がキーマンとなって、製造現場第一線級の従業員に対してリスクアセスメント教育を実施しています。

安全中核要員による現場リスクアセスメント教育
安全中核要員による現場リスクアセスメント教育
安全カバー設置等の現場展開
安全カバー設置等の現場展開
  • * 2危険予知・5Sなどの従来型安全活動やリスクアセスメントを、各製造現場の第一線で教育する担当者として選出された、製造や設備部門の従業員。安全中核要員は、約半年間、従来型安全活動やリスクアセスメントに関する集中講義を受講します

現場リーダーを通してのコンプライアンスの徹底

分区長向け法令研修
分区長向け法令研修

労働安全衛生法令等の順守を進めるべく、2017年に現場リーダーである分区長向けの法令研修を実施しました。
以降は、自社で1年に2回開催している職長教育の各単元に法令研修の内容を導入することで、現場の法令順守を推進しています。

保安防災

安全で安心できる工場を目指す

コンビナート合同訓練
コンビナート合同訓練

AGC鹿島工場では、事故や自然災害など不測の事態による環境事故の二次災害防止と地域住民・従業員の生命・生活機能の保護を目的として、避難訓練や防災訓練を定期的に実施しています。総合防災訓練では、事故・災害発生時に迅速かつ的確に対応できるように、事前の机上訓練、発災時の初期対応や公設消防との消火活動およびコンビナート内各種合同訓練など実践的な内容を取り入れています。

なお、鹿島工場は高圧ガスに関する保安防災レベルの高さが認められ、「高圧保安法に係る認定(完成・保安)検査実施者」の認定を取得しています。

今後も、安全で安心できる工場を目指し、保安防災管理のさらなるレベルアップに努めます。

工場総合防災訓練

1 現地指揮所の設置(情報収集風景)
1 現地指揮所の設置(情報収集風景)
2 消火器(机上教育)
2 消火器(机上教育)
3 消火栓使用時圧力の体感訓練
3 消火栓使用時圧力の体感訓練
4 神栖消防署との合同訓練
4 神栖消防署との合同訓練
5 化学消防車(上部の放水銃と展張したホースで目的と状況に合わせて対処)
5 化学消防車(上部の放水銃と展張したホースで目的と状況に合わせて対処)
6 ガスの拡散防止のための散水対応状況
6 ガスの拡散防止のための散水対応状況

社会貢献活動

地域に親しまれる工場を目指す

幹線道路の清掃活動
幹線道路の清掃活動
地元小学生による工場見学
地元小学生による工場見学

AGC鹿島工場は、交通パトロールや近隣行政区の幹線道路の清掃活動などを行っています。幹線道路の清掃活動では、当工場が所属する鹿島東部コンビナート各社が参加し、空き缶等のゴミ拾いなどを通じて、環境美化を推進するとともに、参加者の環境意識向上にもつながっています。

また、毎年1回、当工場が立地する神栖市の地元小学生による工場見学を実施し、工程見学に加えて社員の手づくりの化学実験なども体験していただき、産業学習の機会を提供しています。