コア技術による新製品開発事例

EUV露光用フォトマスクブランクス(技術要素:A,B,E,I,J,K)

最先端の半導体チップの微細回路形成は、従来のエキシマーレーザー光(193nm)を用いた露光に比べ、1/10以下の波長の極端紫外光EUV(13.5nm)を用いた反射型のフォトリソグラフィ技術で行われます。そのため、フォトマスクブランクスに求められる精度は一気に10倍の厳しさとなりました。AGCでは、均質かつ熱膨張のほとんどない高純度ガラス材料設計技術と製造プロセス技術(A、I)、フォトマスクブランクス基板作製のための高精度研磨・洗浄技術(B、J)、EUV光を効率よく反射する光学薄膜の設計とそれを実現するコーティング技術(E、K)などの要素技術をそれぞれ高度化し、その複合化により開発に成功しました。

EUV露光用フォトマスクブランクス

半導体チップの回路パターンを微細化し、大容量化、高集積化を実現する
EUV露光用のフォトマスクブランクス

フッ素系電解質ポリマー(技術要素:C,D,F,G,L)

持続可能な地球環境の実現に貢献するエネルギーとして水素の利用が期待されています。そのキーマテリアルがAGCのフッ素系電解質ポリマーFORBLUEシリーズです。
グリーン水素製造に適したフッ素系イオン交換膜FORBLUE Sシリーズを用いれば、太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーを、水電解により水素に変換し貯蔵、運搬を可能とします。燃料電池用電解質ポリマー溶液FORBLUE iシリーズは燃料電池の電解質膜・電極に用いられ、水素と酸素から効率よく電気エネルギーを生み出し、CO₂を発生しません。これらのフッ素系電解質ポリマーは、AGCのフッ素材料や高分子材料技術(C、D)、電気化学技術(F)、異種材料複合化 技術(G)、化学プロセス技術(L)を複合化して、開発製造されています。

フッ素系電解質ポリマー

持続可能な地球環境の実現に貢献する水素エネルギー利用のキーマテリアル
水電解や燃料電池に用いられるフッ素系電解質ポリマー